与那国駐屯地は、わが国最西端に位置しており、南西地域の防衛上極めて重要な施設です。また、与那国島は台湾との距離も100キロメートルあまりと非常に近く、視界の良い時には与那国島から台湾の陸岸が見えることもあるほどです。与那国島と台湾の間の海域は、中国海軍の艦艇が東シナ海・太平洋間を航行する際の経路の一つとなっており、2021年5月1日、中国海軍ジャンカイII級フリゲート1隻がこの海域を東シナ海に向けて北上したことが確認されました。このように国境の最前線にある同駐屯地には、陸上自衛隊沿岸監視隊が所在しており、わが国の領海・領空の境界に最も近い場所において、付近を航行する艦艇などを沿岸から監視をし、各種兆候を早期に察知することでわが国の防衛に極めて重要な役割を果たしています。
与那国駐屯地における防衛大臣の訓示