内部部局防衛政策局参事官付
防衛事務官 塚崎 仁美(つかさき ひとみ)
私は2020年4月から太平洋島嶼国との防衛交流を担当しています。日本と太平洋島嶼国は、同じ太平洋の海洋国家で、歴史的にも深いつながりを持つ極めて重要な関係にあります。近年、防衛省も太平洋島嶼国との関係を強化しており、2021年9月、防衛省が主催する初めての多国間の国防大臣会合「日・太平洋島嶼国国防大臣会合(JPIDD:ジェイピッド)」をテレビ会議方式で開催しました。
開催に向けて、参加国(日本を含め20か国)と膨大な調整を行い、特に成果文書である「共同声明」の採択にあたっては、参加国の様々な意見を取りまとめる難しさを痛感しました。さらに当日は開始直前まで各国とのインターネット接続状況を確認するなど、オンラインならではの苦労もありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大の中でも各国のハイレベル間で海洋安全保障や気候変動などの共通の課題について活発な意見交換ができました。記念すべき第1回の開催に携われたことを大変嬉しく思うとともに、この場を借りて、JPIDDの実現のために協力いただいた国々に感謝申し上げます。
今回、第1回JPIDDの開催で日本と太平洋島嶼国の関係強化に大きな弾みを付けることができました。今後もJPIDDでの継続した議論を通じて、その絆がさらに深まることを楽しみにしています。
JPIDDの様子(右上奥が筆者)
議長を務める岸防衛大臣