エチオピア、スーダン、南スーダン、AU代表部兼轄防衛駐在官
1等陸佐 北川 正人(きたがわ まさと)
2021年10月、スーダンで軍により政権が奪取され、同時期にエチオピア情勢も悪化。SNSやメディアに溢れる真偽不明情報、政府の情報規制、情報戦で何が真実かわからない。混乱した状況の中、各国武官との地道な情報交換、大使館が収集した情報の分析、日本との緊密な連絡、在留邦人の安全と日本の国益を守るため、皆が団結し一丸となって難局に当たりました。情報が溢れる時代に、現場だからこそ日本だからこそできることを実感し、職務に対する責任と誇りを改めて感じました。
当地自衛隊記念日レセプションにおける
代表スピーチ(筆者)
ブラジル防衛駐在官
1等陸佐 金井 茂樹(かない しげき)
私は、第3代目の防衛駐在官として勤務しています。ブラジルは、約200万人以上の日系人が住んでおり、「Japonês Garantido」(日本人は信頼できる。)という言葉があるほど社会の中で信頼されています。軍でも日系軍人は信頼され、大将、中将に昇進する方もいます。また、ブラジルは南米の主要国として、全世界から約50ヵ国の武官を受け入れており、各国武官から貴重なその国の情報を得ることができます。日本とブラジルの防衛交流は、発展の余地が沢山あります。コロナ禍の影響はありますが、武官団及びブラジル軍との交流を進めていきたいと思います。
海軍行事で各国武官と(筆者:左端)
ケニア防衛駐在官
2等海佐 勝又 隆夫(かつまた たかお)
ケニアはインド洋に面した国であり、自由で開かれたインド太平洋を目指すわが国にとって重要な国の一つです。これまで日本政府は同国PKO訓練センターに多くの講師派遣や海上安全保障分野の教育を提供しています。私は海上自衛官としての知見を活かし、それらの機会を通じてアフリカ諸国の平和維持能力の向上のために毎日励んでいます。ケニアの人々はこれまでのわが国からの支援などを通じて日本に対する好印象を抱いています。日本の良さをさらに発信しつつ、両国関係の一層の深化を図れるよう尽力して参ります。
ケニアPKO訓練センターの
式典でのスピーチ(筆者)
ベトナム防衛駐在官
2等空佐 濱本 道徳(はまもと みちのり)
日越両国の関係は多くの分野で発展しており、コロナ禍においても岸防衛大臣が訪越されました。日越防衛交流の進展は、二国間だけでなく、地域や国際社会の平和と安全に貢献するものであり、艦艇や輸送機の寄港に対する支援や、航空救難分野における能力構築支援事業などに関する調整業務を通じて、その重要性を強く感じています。また、ベトナム人民軍では、これまで多くの留学生を防衛大学校に派遣し、防衛大学校OBを対外調整ポストに配置するなど、日本との良好な関係や継続的な支援を期待していると感じます。
自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、「新たな段階に入った日越防衛協力」をさらに深化させていきたいと思います。
ベトナム防空・空軍との会議
(筆者:右から3人目)