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第III部 防衛目標を実現するための3つのアプローチなど

4 わが国と同志国の抑止力の向上などのための国際協力

わが国にとって望ましい安全保障環境を創出するためには、わが国自身の防衛力の抜本的強化に加え、同志国の抑止力を向上させることが不可欠である。このため、外務省は、同志国の安全保障上の能力や抑止力強化に貢献することを目的に、政府開発援助(ODA:Official Development Assistance)とは別に、2023年、新たに無償による資金協力の枠組みである政府安全保障能力強化支援(OSA:Official Security Assistance)を創設した。OSAは、同志国の安全保障上のニーズに応え、資機材の供与やインフラの整備などを行うものであり、外務省のみならず、防衛省を含む関係省庁間で緊密に連携しつつ取組を進めている。

2023年度は、フィリピン、マレーシア、バングラデシュ、フィジーの4か国の軍に対し、海洋安全保障分野の警戒監視能力の向上に資する機材の供与を決定しており、2024年度は、フィリピン、インドネシア、モンゴル、ジブチに対して、海洋安全保障分野の警戒監視や、航空管制などの能力の向上に資する機材を供与することとした。

参照図表III-1-3-4(これまでのOSAの実績(2023~2024年度))

図表III-1-3-4 これまでのOSAの実績(2023~2024年度)