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第IV部 防衛力の能力発揮のための基盤

3 効果的・効率的な維持・補給

防衛装備品の維持経費の増加に対応するためには、効果的・効率的な維持・補給に関する取り組みが必要である。防衛省においては、これまで、定期修理間隔の延長による効率化および新たな契約方式であるPBL(Performance Based Logistics)(成果保証契約)の実施・拡大を図っているところである。

1 定期修理間隔の延長による効率化

固定翼機やヘリコプター、ペトリオットなど、防衛装備品の定期修理については、安全性の確認を十分に行ったうえで修理間隔の延長を実施し、効率化を図っている。たとえば、艦艇のガスタービンエンジンの計10種のオーバーホール間隔を8,000時間から10,000時間へ延長し、P-3C哨戒機については、機体の定期修理の間隔を40か月から48か月へ延長し、コスト削減を実現した。

2 PBLの導入

可動率や安全性といった装備品のパフォーマンスの達成に対して対価を支払うPBLは、欧米諸国で装備品の維持・整備に適用されて効果を上げている契約方式である。防衛省においても、装備品の可動率や安全性を維持・向上させつつ長期的なコスト低減を図る観点から、PBLの導入に取り組んでいる。平成25年度、空自のT-7初等練習機用部品とF-15戦闘機用エンジンの部品の一部を対象に、PBLによる契約を締結した。平成26年度は、PBL方式適用の拡大・深化に資するための調査研究を行う。

練習機の画像

T-7初等練習機