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第III部 わが国の防衛のための取組

8 日仏防衛協力・交流

フランスは、欧州やアフリカのみならず世界に影響力を持つ大国であるとともに、わが国と歴史的にも深い関係があり、また、様々な国際機関における特別なパートナーである。

94(平成6)年以降毎年実施している防衛当局間協議において、地域情勢や安全保障問題などについて幅広く意見交換を行っている。また、11(同23)年10月には日仏情報保護協定を締結し、情報共有の基盤を整備している。

13(同25)年6月、オランド大統領がフランス大統領として17年ぶりに来日し、政治・安全保障、経済、文化の3つの分野の協力に関する日仏共同声明を発表した。同月、小野寺防衛大臣が、シャングリラ会合においてル・ドリアン国防大臣と会談を行い、日仏間の防衛協力・交流の状況や地域情勢について意見交換した。

14(同26)年1月にパリで実施された初の外務・防衛閣僚会合において、公海の自由の維持や公海上空の飛行の自由の重要性について一致した。また、輸出管理措置および防衛装備品協力に関する二つの対話の枠組みの設置についての合意を含む共同発表を発出した。同年4月、外務・防衛閣僚会合に基づき実施された第1回日仏防衛装備品協力に関する委員会において、無人システムをはじめとするいくつかの分野において共通の関心があることが確認された。同年5月には、安倍内閣総理大臣がフランスを訪問し、オランド大統領と会談を行い、防衛装備協力の協定交渉の開始のほか、サイバーセキュリティに関する対話の立ち上げ、海洋安全保障における協力の強化などに合意した。同年6月、小野寺防衛大臣がシャングリラ会合においてル・ドリアン国防大臣と会談を行い、地域情勢やわが国の安全保障政策について意見交換を行った。また、同月、武田防衛副大臣がフランスを訪問し、ル・ドリアン国防大臣をはじめとする国防省要人との意見交換や防衛装備品展示会視察などを実施した。

軍種間では、13(同25)年8月には海幕長が、14(同26)年3月には、約14年ぶりに統幕長が訪問し、双方の関心地域にかかる安全保障情勢および日仏防衛協力・交流などについての意見交換を行った。

日仏外務・防衛閣僚会合の画像

日仏外務・防衛閣僚会合【大統領府©Présidence de la République】