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<VOICE>能登半島地震と能登半島大雨災害に従事した隊員の声

空自第23警戒隊 輪島分屯基地 総務主任 准空尉 出村 里志(でむら さとし)

私の出身は石川県輪島市で自宅と実家があり、2024年1月1日、能登半島地震により、自宅と実家が被災し、同年9月21日の奥能登豪雨で再び被災しました。二度の被災と子供のころから見慣れた町が見たことのない景色となったことに、大きなショックを受けましたが、「地元にできる限り貢献する」と強い気持ちが芽生えました。災害派遣活動では、能登半島地震においては、人命捜索、物資輸送、給食支援、広報活動を、奥能登豪雨においては、広報活動を中心に実施しました。その中で、特に記憶に残った活動は、避難所での給食支援活動です。空自では、給養員が専門で調理をしていますが、災害派遣活動においては、大半が他職種で編成され、若い隊員の中には初めて包丁を握る者もいましたが、「団結力・協調性・柔軟性」をモットーに任務を完遂できました。また、避難された方々から「輪島分屯基地の隊員が調理した食事は美味しい。」との感想をいただき、最高に嬉しかったです。少しは地元に貢献できたかなと思いました。

2024年は、二つの重災害とその災害派遣活動を経験し大変な年でしたが、心が折れず頑張れたのは家族の理解と支えがあったからこそです。心から感謝しています。

給食支援活動行う輪島分屯基地の隊員の様子

給食支援活動行う輪島分屯基地の隊員の様子