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第IV部 防衛力を構成する中心的な要素など

2 情報機能の強化に向けた取組

新防衛大綱2などにおいては、政策判断や部隊運用に資する情報支援を適時・適切に実施するため、情報の収集・分析・共有・保全などの各段階における情報機能を総合的に強化するための取組を推進することとしている。

具体的には、情報収集・分析機能について、情報収集施設の整備や能力向上、情報収集衛星・商用衛星などの活用、滞空型無人機を含む新たな装備品による情報収集手段の多様化などにより、電波情報・画像情報の収集態勢を強化するとともに、防衛駐在官制度の充実をはじめとする人的情報の収集態勢の強化、公開情報の収集態勢の強化、同盟国などとの協力の強化などにより、新たな領域に関するものも含め、ニーズに十分に対応できるよう、情報収集・分析機能を抜本的に強化することとしている。

その際、情報処理における最新技術の積極的活用、多様な情報源と融合したオールソース分析、情報共有のためのシステムの効率的な整備・連接を進めることとしている3

また、多様化するニーズに情報部門が的確に応えていくため、能力の高い情報収集・分析要員の確保・育成を進め、採用、教育・研修、人事配置などの様々な面において着実な措置を講じ、総合的な情報収集・分析機能を強化することとしている。

情報保全については、関係部局間で連携しつつ、教育などを通じ、知るべき者の間での情報共有を徹底し、情報漏えい防止のための措置を講じるなど、情報保全のための取組を徹底するとともに、関係機関との連携の推進などにより、防衛省・自衛隊におけるカウンターインテリジェンス機能の強化を図ることとしている。

2 II部3章1節脚注1参照

3 令和元年度予算においては、新たに、各自衛隊・情報本部が収集した広範・多岐にわたる情報を集約し、オールソース分析を実現させるための、共通情報プラットフォームの構築のための予算を計上した。