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<解説>地域とともにある自衛隊

地域における自衛隊の役割は災害派遣だけではありません。

陸上自衛隊においては北部・東北・東部・中部・西部の全国の5つの方面隊がそれぞれ地域の特性に応じた協力活動を行っています。

その中でも共通しているものが不発弾処理で、年平均約1,400件を数えます。沖縄戦の影響により、70年が過ぎた現在でも、九州・沖縄地方(西部方面隊)の処理件数はその5割を占めています。また、緊急患者輸送も年間200件(陸自のみ)を超え、その7~8割は長崎・鹿児島・沖縄の島嶼地域です。近年、積雪寒冷地においては独居老人宅の除雪の実施が困難になってきており、特に過疎の進む地域においては作業を担える若者も少ないことから、北海道(北部方面隊)では、付近に駐屯する自衛隊がボランティアで除雪支援することも多くなっています。

また、地域で行われる様々な伝統行事を支援している他、東北地方(東北方面隊)では、東日本大震災に因む慰霊行事や町おこしなどにおける自衛隊の貢献がより一層期待されていす。

一方、地域で行われる国家行事支援も重要な役割の一つであり、15(平成27)年の「わかやま国体」支援に引き続き、16(同28)年5月の「伊勢志摩サミット」においても国賓輸送などの支援を行いました(中部方面隊)。そして、20(同32)年の東京オリンピックにおいても、新編予定の陸上総隊や東部方面隊の下で、警備などの支援を行い、オリンピックの無事の開催に貢献していきたいと考えております。

北海道赤平市における除雪ボランティア(第10普通科連隊(北海道滝川市))の画像

北海道赤平市における除雪ボランティア
(第10普通科連隊(北海道滝川市))

「わかやま国体」におけるボート競技支援(第3戦車大隊(滋賀県高島市))の画像

「わかやま国体」におけるボート競技支援
(第3戦車大隊(滋賀県高島市))