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<VOICE>国連アフリカ施設部隊早期展開プロジェクトに参加して

陸自勝田駐屯地(茨城県ひたちなか市)
 陸上自衛隊施設学校 3等陸佐 岡崎 倫明(おかざき みちあき)

プロジェクトには、11名の訓練教官の長として参加しました。ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニアの各国軍から参加した10名の訓練生に対し、全員が「安全かつ確実に」操作出来るようになることを目標に、通訳を介して、ドーザ、グレーダ、バケットローダ、油圧ショベルの基本操作等を、通常の約1.5倍の時間をかけて教育しました。

グレーダを真っすぐ後進させることができるまで2週間を要した訓練生もいましたし、また、酷暑の中での器材のオーバーヒートや、作業中に突然現れた水道管を破裂させて訓練場が水浸しになるというトラブルもありました。しかし、教官全員で教育方針や課目の内容等を細部まで検討し、予行や研究会を綿密に実施した結果、訓練生全員が全ての器材の練度判定に合格し、目標を達成することが出来ました。そして何より、訓練生の熱意が教官の励みになったと思います。

今回の任務達成は、被教育者と教官の絆を深めただけでなく、日本とケニアの各機関との信頼関係、国連との連携強化、東アフリカとの友好・親善関係に大きく貢献したと思います。そして、いつの日か、彼らがPKOで活躍し、日本とともに共同して任務に携わることを楽しみにしています。

閉講式において国連・ケニア軍より表彰を受ける筆者(中央)の画像

閉講式において国連・ケニア軍より表彰を受ける筆者(中央)