宮城県にある航空自衛隊松島基地には、F-2戦闘機による飛行教育を行う第21飛行隊が所在しており、航空機の基本操縦を身につけた戦闘機操縦要員に対し、空中戦の戦技の基礎を教育しています。
11(平成23)年の東日本大震災において、松島基地はF-2戦闘機をはじめとする各種装備品や施設などに大きな被害を受けました。飛行教育ができない状況となった第21飛行隊は、青森県の航空自衛隊三沢基地へ移動し、規模を縮小して飛行教育を継続することとなり、松島基地では、被災した装備品の修復及び調達、津波対策としての格納庫及び駐機場のかさ上げ工事など、飛行教育再開に向けた取組が開始されました。
震災から5年が経過し、航空機や各種装備品の修復及び調達が進むとともに、格納庫などのかさ上げ工事も完了し、松島基地は被災前の態勢に戻ることができました。そして、16(同28)年3月、三沢基地へ移動して訓練していた第21飛行隊は、約5年ぶりに松島基地へ帰還し飛行教育を再開しました。
第21飛行隊は、被災後の移動訓練を受け入れて下さった三沢基地及び周辺住民の皆様への感謝と、松島基地で訓練できる喜びを噛みしめつつ、精強な戦闘機操縦者の育成に取組んでいます。
三沢基地から松島基地へ帰還するF-2戦闘機
(東松島市の花「さくら」を描いた特別塗装機)
松島基地に帰還したF-2戦闘機