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<解説>きずなを「紡ぐ」~連絡官の派遣と受入れ~

現代の国際社会において、私たちが平和で安定した暮らしを維持していくためには、わが国と同じ価値観を持つほかの国々との協力が必要であり、そのための有効な手段となるのが人的交流である。自衛隊では、諸外国に所在する日本大使館などに防衛駐在官や警備官を派遣しているほか、自衛官を連絡官として協力関係にある諸外国に派遣し、お互いの情報を交換・共有するとともに、共同訓練の調整など様々な業務に従事させている。

海上自衛隊では、米海軍兵学校や米海軍作戦本部などへ連絡官を派遣するとともに、海上自衛隊幹部候補生学校へ米海軍から連絡士官を迎えている。さらに本年2月からは、米国以外の国として初めて英海軍の連絡士官を受け入れた。英国は、わが国と同様に「海」に国家の発展を依存する海洋国家であることから、共通の価値観を有しており、米国と同様に大切なパートナーである。今回の連絡士官の受け入れは日英の情報交換および連携強化に大いに資するものである。

わが国の平和と安定を一層確かなものにするため、連絡官はいまこの時も異国の空の下で、小さくはあるが強く堅いきずなを着実に紡いでいる。

連絡官の画像

記念艦三笠(旧戦艦三笠)(横須賀市)を研修する
自衛艦隊司令官と英海軍初となる同司令部への連絡官