防衛省・自衛隊の活動は、国民一人ひとりの理解と支持があって初めて成り立つものであり、分かりやすい広報活動を積極的に行い、国民の信頼と協力を得ていくことが重要である。
内閣府の「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」(15(平成27)年1月調査)によれば、国内外に広がる自衛隊の活動に対し、国民からの期待と評価が高まっている。この結果を踏まえ、防衛省・自衛隊の実態がより理解されるように、今後も様々な広報活動に努めていく。
車座ふるさとトーク(香川県善通寺市)において地域住民と意見交換する
左藤防衛副大臣
防衛省・自衛隊は、公式ホームページ、動画配信やSNS(Social Networking Service)など、インターネットを活用した広報に取り組んでいる。
また、パンフレット、広報ビデオおよび『まんがで読む防衛白書』などの作成、広報誌『MAMOR(マモル)』への編集協力、報道機関への取材協力など、正確な情報を、幅広く、適時に提供するよう努めている。
さらに、防衛省・自衛隊の取組について、国際社会の関心の高まりも踏まえ、英文広報パンフレット『Japan Defense Focus』を毎月発行し、諸外国の人々にも理解を得るための努力を行っている。このほか、海外メディアの取材機会の提供、防衛省ホームページの英文サイトの充実、英語版の防衛白書やパンフレット・広報ビデオの作成など、国際社会に向けて情報を発信するための取組も積極的に行っている。
防衛省・自衛隊は、陸自の富士総合火力演習や、海自の体験航海、空自の展示飛行や体験搭乗など、自衛隊の現状を広く国民に紹介する活動を行っている。また、全国に所在する駐屯地や基地などでは、部隊の創立記念日などに、装備品の展示や部隊見学などを行うとともに、地元の協力を得て、市中でのパレードを行っている例もある。さらに、自衛隊記念日記念行事の一環として、自衛隊音楽まつりを日本武道館で毎年開催しており、14(同26)年は、のべ約4万1,000人が来場した。
日本武道館において行われた平成26年度自衛隊音楽まつりの様子
また、陸・海・空自が交互に主担当となって観閲式、観艦式、航空観閲式を行っており、14(同26)年は百里基地において防衛省・自衛隊60周年記念航空観閲式を行い、事前公開を含め約15,000人が来場した。なお、15(同27)年は、観艦式を計画している。
広報施設の公開にも積極的に取り組んでおり、市ヶ谷地区内の施設見学(市ヶ谷台ツアー)には、15(同27)年3月末現在までに約35万人の見学者が訪れている。また、各自衛隊は、駐屯地・基地の広報館や史料館の公開に加え、大規模広報施設を設けている。さらに、映画やTVの撮影協力を実施している。
防衛省・自衛隊60周年記念航空観閲式の様子
防衛省・自衛隊は、自衛隊生活体験ツアー1や隊内生活体験2を行っている。これらは、自衛隊の生活や訓練を体験するとともに、隊員とじかに接することにより、自衛隊に対する理解を促進するものである。平成26年度は自衛隊生活体験ツアーに約150人が参加した。また、隊内生活体験には、企業などから約1,500件の依頼があり、約24,000人が参加した。