Contents

第II部 わが国の安全保障・防衛政策

3 16大綱

16大綱は、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散の進展、国際テロ組織の活動などの新たな脅威や多様な事態への対応が課題となる中、わが国の安全保障および防衛力のあり方について新たな指針を示す必要があるとの判断のもとで策定した。

16大綱は、①わが国に直接脅威が及ぶことを防止し、脅威が及んだ場合にはこれを排除するとともにその被害を最小化すること、②国際的な安全保障環境を改善し、わが国に脅威が及ばないようにすること、の2つを安全保障の目標とし、そのために「わが国自身の努力」、「同盟国との協力」および「国際社会との協力」の3つのアプローチを統合的に組み合わせることとしている。そのうえで、防衛力のあり方については、「基盤的防衛力構想」の有効な部分は継承するとしつつ、「対処能力」をより重視し、新たな脅威や多様な事態に対応できるよう「多機能で弾力的な実効性のある防衛力」が必要であるとした。