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第II部 わが国の安全保障・防衛政策

2 07大綱

07大綱は、冷戦の終結など国際情勢が大きく変化する一方、国連平和維持活動や阪神・淡路大震災への対応など、自衛隊に対する期待が高まっていたことなどを考慮して策定した。

07大綱は、わが国の防衛力整備がそれまで、わが国に対する軍事的脅威に直接対抗するよりも、自らが力の空白となってわが国周辺地域における不安定要因とならないよう、独立国としての必要最小限の基盤的な防衛力を保有するという「基盤的防衛力構想」に基づいて行われてきたとしたうえで、これを基本的に踏襲している。

一方、防衛力の内容については、防衛力の規模や機能を見直すことに加えて、「わが国の防衛」のみならず、「大規模災害など各種事態への対応」や「より安定した安全保障環境への貢献」など様々な分野において自衛隊の能力をより一層活用することを重視するものとなっているのが特徴である。