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石破内閣総理大臣の指示により設置された「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議」における4回の議論を経て2024年度に取りまとめられた、「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針」の一例を紹介します。
自衛官が誇りと名誉を得ることができるような、令和の時代に相応しい処遇を確立する必要があり、過去に例のない30を超える手当の新設・金額引き上げなどを決定
・自衛官の俸給表を改定予定
・特殊な業務に対する手当を充実
新設 航空管制業務を担う自衛官への手当(航空管制官手当)
【一例】1尉の場合:月額約32,000円など
・新たな任期制士を創設
・進学支援給付金や自衛隊奨学生制度も拡充
新設 入隊し、営舎内又は艦艇内に居住する者に対する給付金(指定場所生活調整金)
採用後6年経過するまで、毎年20万円を支給 6年総額120万円など
・手当の引上げ
・訓練に参加しやすくするための支援・制度整備
引上げ 予備自衛官手当や訓練招集手当の引上げなどにより1任期(3年)あたりの支給額を引上げ
(現行)約27万円 ⇒ (改定後)約68万円など
やりがいと働きやすさの向上、若い世代のライフスタイルにあった生活・勤務環境の構築により、働きがいを感じられる環境を構築
プライバシーに配慮し、陸上自衛隊は2025年度、海上・航空自衛隊は2028年度に整備完了を目指して、間仕切りなどによる個室化を推進など
駐屯地・基地などでの無線LAN環境の拡充とともに、2027年度までに主要艦艇において、インターネットの閲覧などを可能とする通信環境を構築など
一般職公務員よりも若年で退職する自衛官の退職後の収入を確保し、引上げていくとともに、自衛官が安んじて国防の任務に精励できるよう、これまで以上に充実した生涯設計の確立
・円滑な再就職や再就職賃金の充実などを実現すべく、関係省庁と防衛省が連携して幅広い業界や経済団体に働きかけを行い、再就職先を拡充
・警察、消防、海上保安庁、矯正部署など、様々な公的部門における一層の活用推進など
再就職先の拡充および再就職賃金の充実などを図りつつ、部外の専門家の意見を踏まえ、2026年度から施行することを目指し、若年定年退職者給付金※の給付水準の引上げを検討
※若年定年制から生ずる不利益を補うために、自衛官の退職後に支給される政策的給付など
SNSなどの募集広報の推進、地方協力本部の態勢充実など
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近年の生活・勤務環境の改善状況に関して、自衛隊の現場の隊員の声を聴きます。
階級 氏 名
➊ 勤務部隊等
➋ 所在地
➌ 職種・職域
陸士長 南 憲恵(みなみ のりえ)
➊ 中部方面航空隊
➋ 八尾駐屯地(大阪府八尾市)
➌ 航空科
私は2022年から八尾駐屯地で勤務し、駐屯地内にある女性自衛官隊舎で生活しています。
2023年以降、隊舎の改修により浴場やトイレ等の水回り、冷暖房などが改善されました。
また、居室の家具がおしゃれに更新され、家具とマッチするようにカーペットと壁紙も刷新されており、自分好みの部屋となっています。
さらに、設置されたWi-Fiを利用してオンライン座学による自己啓発が行えます。
今後も防衛省・自衛隊全体で隊員が快適に過ごせるように生活・勤務環境を改善していくと聞いています。生活環境の向上により、モチベーション高く任務に集中でき、プライベートも快適に過ごすことができます。
2等海尉 野島 優希子(のじま ゆきこ)
➊ 護衛艦きりしま
➋ 横須賀地区(神奈川県横須賀市)
➌ 通信士
2024年度遠洋練習航海に実習幹部として参加しました。座学中心の幹部候補生学校から実習中心の遠洋練習航海へと環境が大きく変わりましたが、実習に特化した練習艦で操艦訓練、航海当直訓練をはじめとする各種訓練を繰り返し行い、長期間洋上にいる艦艇での生活に慣れ、部隊勤務に必要な力を身につけてきました。訓練以外の時間では、艦上体育を行ったり艦内イベントに参加したりとメリハリのある生活を送ることができました。遠洋練習航海では、訓練や生活のいたるところに新たな学びがあり、非常に充実した日々を過ごしました。
また、今年度は試験運用で搭載された「スターリンク」通信により、洋上でも家族とSNSを使用して連絡を取ったり、YouTubeにアップされた家族の様子を動画で見ることができました。長期間の出港でしたが、個人の端末を使用して家族と定期的に連絡を取り、また、日々の様子を見て身近に感じることができたため、安心して勤務に従事することができました。
充実した実習環境で得られた経験を十分に活かし、国防に貢献できるよう今後の勤務に邁進してまいります。
3等空曹 大村 空(おおむら そら)
➊ 北部高射群第21高射隊
➋ 車力分屯地(青森県つがる市)
➌ 高射機械整備
私は2018年に車力分屯基地に配属されました。術科学校から赴任を命じられた際は、「車力ってどこ?」というのが正直な感想でした。赴任後、何もわからず戸惑う私を、基地の先輩方は温かく迎えてくれました。ただ、老朽化した施設や設備がとても気になりました。聞けば、基地開設当初の昭和55年から使用しているものもあり、決してきれいとは言えませんでした。また、複数の隊員が一つの居室で生活することにも、なかなか慣れることができませんでした。
それから約7年が経過した今、車力分屯基地は生まれ変わりつつあります。生活・勤務環境の改善が進んでおり、まずは、生活隊舎の居室に間仕切りが設置され、プライベート空間が確保できるようになり、勉学や趣味に集中して取り組むことができるようになりました。加えて、Wi-Fiも利用できるようになって本当に快適です。また、最近の青森県における夏の暑さは大変厳しいことから、生活隊舎や職場にエアコンが設置されるなど、生活・勤務環境は格段に向上しています。
プライベート空間の確保は大変ありがたいですが、同じ隊舎に生活する隊員同士の心の距離が遠くならないよう、コミュニケーションをとり、明るく楽しい雰囲気を作っています。私を迎えてくれた先輩方のように、人に温かい車力分屯基地を目指し、勤務に励みたいと思います。
自衛隊はいろいろな職種の自衛官と、防衛事務官・防衛技官などによって成り立っています。陸上、海上、航空自衛隊にはきっとみなさんも興味を持つ様々な職種・職域があります。ここではその一部を紹介いたします。
まずは「自衛官適職診断」から自分に合った職種・職域と見比べてみてください。
自衛隊の仕事がよくわかる!
自衛官募集ホームページ
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防衛事務官・防衛技官などの採用はこちら
自衛官になるといっても、その進路は多種多様。
「なりたい自分になる」ために、自分の適性や希望に合うものを探してみましょう。
また、防衛省・自衛隊では、多くの防衛事務官や防衛技官なども活躍しています。
防衛事務官・防衛技官などの採用はこちら
防衛大学校卒業者とともに陸・海・空自衛隊それぞれの幹部候補生学校において、自衛隊組織の骨幹である幹部自衛官として必要な知識と技能を学びながら、その資質を磨きます。
26歳未満
大学院卒は28歳未満
各自衛隊の装備品の研究開発分野や法務、語学の分野で活躍する有能な人材を養成するため、大学などにおいて理学、工学、文学(語学)又は法学を専攻している者(今後専攻しようとする者を含む。)から選考により採用して学資金を貸与して修学を助成、卒業後は所定の手続きにより、一般幹部候補生として採用されます。
25歳未満
(大学卒業時26歳未満)修士課程在学者は27歳未満(課程修了時28歳未満)
士と曹で約5年間の部隊などの勤務を通じ、一定の知識・技能・経験を培った上で幹部自衛官に任官します。将来は具体的なオペレーションの企画や実行を担う中堅幹部(ミドルリーダー)となります。(令和7年に新設)
20歳以上33歳未満
将来、各自衛隊の幹部自衛官となる者を4年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて養成します。広い視野、科学的な思考、豊かな人間性を持ち、想像力と活力に溢れる幹部自衛官となるため、知育以外に徳育と体育を重視しています。
18歳以上21歳未満
将来、医師である幹部自衛官となる者を6年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて養成します。医師としての知識や技能のほかに、生命の尊厳への理解やあらゆる任務を遂行できる体力も養います。
18歳以上21歳未満
将来、保健師・看護師である幹部自衛官となる者を4年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて養成します。看護専門職者としての優れた教養・知識・技能の実践を通じて、防衛省・自衛隊の国内外における活動に貢献できる人材を育成します。
18歳以上21歳未満
部隊の基幹である曹となる自衛官です。入隊後、教育課程や部隊勤務で知識や経験を積み、それぞれの職域のスペシャリストとして活躍します。自衛官の基礎知識はもちろん専門的な技能まで、じっくりと着実に身に付けることができます。
18歳以上33歳未満
※採用予定月の1日においての年齢
自衛官となる為に必要な基礎的教育訓練を経て、任用期間が定められた「任期制自衛官」に任官する制度です。様々な訓練や職務を通じた技術の習得、任期満了後の就職に向けた資格の取得など、希望に合った将来が描けます。
18歳以上33歳未満
※採用予定月の1日においての年齢
海自または空自のパイロットなどを養成します。団体生活を送りながら各種訓練を受け、戦闘機、哨戒機、輸送機、ヘリコプターなどのパイロットなどになることが出来ます。
18歳以上24歳未満
海上自衛隊航空学生は18歳以上23歳未満
高機能化・システム化された装備品を運用する陸上自衛官となる者を養成するための学校です。国際社会においても自信をもって対応できる自衛官を育てます。
※令和10年度から陸・海・空共同、男女共学の学校になります。
17歳未満の男子
※中卒(見込)を含む
社会人や学生といった自衛官未経験者を「予備自衛官補」として採用し、所定の教育訓練を経て「予備自衛官」に任命します。予備自衛官は各種事態において自衛官として任務を果たし社会に貢献します。予備自衛官補には「一般」と「技能」(語学、医療など)のコースがあります。
18歳以上52歳未満
技能公募はこれに限らず
※大卒者については、定める要件を満たす場合、3曹昇任後1年で幹部候補生への受験資格が得られます。