Contents

第V部 防衛力を維持・強化するために必要な基盤や取組

第3節 情報発信や公文書管理・情報公開など

1 様々な広報活動

防衛省・自衛隊の活動は、国民一人一人の理解と支持があって初めて成り立つものであり、広報活動は、国民の信頼と協力を得るために重要である。このため、防衛省・自衛隊は、その活動や取組などを国民に理解してもらえるよう、様々な方法により積極的に広報活動を行っていくこととしている。

また、自衛隊が任務を安定的に遂行するためには、諸外国の理解と支持も不可欠であることから、自衛隊の海外における活動を含む防衛省・自衛隊の取組について、国際社会に向けた情報発信を強化することも重要である。

参照資料79(「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」抜粋(内閣府大臣官房政府広報室))

1 国内外に対する情報発信など

防衛省・自衛隊は、公式ホームページ、SNS(Social Networking Service)、動画配信など、インターネットを活用した積極的な情報発信に取り組んでいる。また、パンフレットや広報動画の作成、広報誌『MAMOR(マモル)』への編集協力、報道機関への取材協力、講義や講演への講師派遣など、正確な情報を、幅広く、適時に提供するよう努めている。加えて、若年層に対する情報発信のための取組として、『防衛省・自衛隊KIDS SITE(キッズ サイト)』において動画を含む若年層向けコンテンツを掲載しているほか、小学校高学年から高校生を対象とした『まるわかり!日本の防衛』も発行している。

さらに、防衛省・自衛隊の活動は、今や世界中に広がっていることから、国際社会に対して、その活動を正確に発信し、諸外国の理解と信頼を得ることが大変重要である。そのための取組として、英語をはじめとする外国語による情報発信を行っており、特に、英語版防衛省ホームページの一層の充実とSNSを活用した迅速かつ分かりやすい情報発信を積極的に行っているほか、海外メディアへの取材機会の提供、英語版防衛白書の作成、英文広報パンフレット『Japan Defense Focus(JDF)』の発行など様々な方法により国際社会に向けた情報発信を行っている。

参照図表V-2-3-1(防衛省・自衛隊のSNS利用状況(フォロワー数))、図表V-2-3-2(部隊などにおける情報発信の取組(一例))、巻末資料「平和を仕事にする」

図表V-2-3-1 防衛省・自衛隊のSNS利用状況(フォロワー数)

図表V-2-3-2 部隊などにおける情報発信の取組(一例)

2 イベント・広報施設など

防衛省・自衛隊では、自衛隊の現状を広く国民に紹介する活動を行っている。この活動には、海自の体験航海や空自のブルーインパルスによる展示飛行などがある。また、全国に所在する駐屯地や基地などでは、部隊の創立記念日などに、装備品の展示や部隊見学などを行うとともに、地域の協力を得て、市中でのパレードを行っている例もある。さらに、自衛隊記念日記念行事の一環として、自衛隊音楽まつりを毎年開催している。

市中パレードの様子(鹿児島県瀬戸内町)(2025年1月)

市中パレードの様子(鹿児島県瀬戸内町)(2025年1月)

令和6年度自衛隊音楽まつりの様子(2024年11月)

令和6年度自衛隊音楽まつりの様子(2024年11月)

また、陸・海・空自がそれぞれ主担当となり、観閲式、観艦式、航空観閲式のいずれかを毎年行っている。2024年は、陸自朝霞(あさか)訓練場(埼玉県)において、防衛省・自衛隊70周年記念観閲式を行った。

さらに、広報施設の公開にも積極的に取り組んでいる。市ヶ谷地区内の施設見学(市ヶ谷台ツアー)では、大本営地下壕跡も公開されており、2025年1月には見学者の累計が50万人を超え、記念セレモニーを行った。そのほか、各自衛隊において、広報館や史料館などを公開している。

これらのイベントなどは、「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議」において、至上命題とされた自衛官の確保のため、広報・募集の取組を更に推進していくとされたことも踏まえ、特に自衛隊への入隊に興味のある方をはじめとする青少年層に参加していただき、自衛隊への関心を高めてもらう機会として活用することとしている。また、イベントなどの映像をインターネットで配信し、より多くの国民に自衛隊の活動を知っていただく機会とするよう努めている。

動画アイコンQRコード資料:イベント・交流活動(全国の防衛省・自衛隊の様々なイベントの一覧)
URL:https://www.mod.go.jp/j/////////press/events/index.html

3 隊内生活体験

防衛省・自衛隊は、大学生・大学院生または女性を対象とした自衛隊生活体験ツアー1や、団体・企業などを対象とした隊内生活体験2を行っている。これらは、自衛隊の生活や訓練を体験するとともに、隊員とじかに接することにより、防衛省・自衛隊に対する理解を促進するものである。

空自那覇基地における「女性のための自衛隊体験」の様子(2024年7月)

空自那覇基地における「女性のための自衛隊体験」の様子(2024年7月)

動画アイコンQRコード資料:スポット開催ツアー(自衛隊体験や女性向け、大学生向けのツアーなど)
URL:https://www.mod.go.jp/j/////////press/tour/index.html

1 各体験ツアーの公募は、防衛省・自衛隊ホームページなどで行っている。

2 陸・海・空自の生活を体験するツアーであり、自衛隊地方協力本部が窓口となって、民間企業などからの依頼を受けて実施している。