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第IV部 防衛力の中核である自衛隊員の能力を発揮するための基盤の強化

5 殉職隊員への追悼など

1950年の警察予備隊創設以降、自衛隊員は、旺盛な責任感をもって、危険を顧みず、わが国の平和と独立を守る崇高な任務の完遂に努めてきた。そのなかで、任務の遂行中に、不幸にしてその職に殉じた隊員は2,000人を超えている。

防衛省・自衛隊では、殉職隊員が所属した各部隊において、殉職隊員への哀悼の意を表するため、葬送式を行うとともに、殉職隊員の功績を永久に顕彰し、深甚(しんじん)なる敬意と哀悼の意を捧げるため、内閣総理大臣参列のもと行われる自衛隊殉職隊員追悼式など様々な形で追悼を行っている。令和6年度自衛隊殉職隊員追悼式では、32柱(内局1柱、陸自16柱、海自13柱、空自2柱)を顕彰している25

令和6年殉職者隊員追悼式で献花をする石破内閣総理大臣(2024年10月)

令和6年殉職者隊員追悼式で献花をする石破内閣総理大臣(2024年10月)

25 自衛隊殉職者慰霊碑は、1962年に市ヶ谷に建てられ、1998年、同地区に点在していた記念碑などを移設し、メモリアルゾーンとして整理された。防衛省では毎年、防衛大臣主催により、殉職隊員の御遺族をはじめ、内閣総理大臣の参列のもと、自衛隊殉職隊員追悼式を行っている。また、メモリアルゾーンにある自衛隊殉職者慰霊碑には、殉職した隊員の氏名などを記した銘版が納められており、国防大臣などの外国要人が防衛省を訪問した際、献花が行われ、殉職隊員に対して敬意と哀悼の意が表されている。このほか、自衛隊の各駐屯地や基地において、それぞれ追悼式などを行っている。