北海道別海(べつかい)町
別海町は日本の東端に位置し、酪農と漁業を主な産業とした1300km2を超える広大な自然あふれるまちです。また、北方領土の国後島とは16kmしか離れていませんので、国民の生命と財産を守ることの重要性、必要性について良く理解しているまちです。
自衛隊関連施設として、わが国最大である矢臼別演習場があり、この管理運営を担うための駐屯地も置かれています。そこに居住されている隊員の皆様には、町内会活動などの地域活動にも積極的に参加していただいています。
矢臼別演習場では、平成9年に、米軍が実施する砲撃訓練により生じる沖縄県民の負担軽減を目的とした沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の移転を全国で最初に受け入れました。当時の町民は、沖縄の負担を少しでも軽くすることは国民の義務であり、矢臼別がその役に立てるのであれば、受け入れることが大切であるとの思いでした。
以来、米軍のみならず、日本各地の部隊による転地訓練が毎年実施されていますが、その都度、町民有志で組織した「別海町自衛隊協力会」を中心に交流会を開催し、道内外の自衛隊員の皆様とテーブルを囲んで親睦を深め、自衛隊と地域とのつながりを強く太いものにしてきました。
今後も、本町では官民一体となって、国土防衛の重責を担う自衛隊員の皆様をバックアップしてまいります。
別海町長 曽根 興三(そね こうぞう)
別海町民と自衛隊員による地域で整備している
桜並木の手入れ作業
自衛隊員と協力会会員との交流会
宮城県東松島(ひがしまつしま)市
東松島市は、仙台市から車で1時間程の宮城県沿岸中央部に位置し、奥松島の「海」と広く澄んだ「空」の2つの青に彩られた自然豊かなまちです。
本市に所在する航空自衛隊松島基地は、東日本大震災で被災し、当時ブルーインパルス及び第21飛行隊(F-2戦闘機)は他基地で訓練していましたが、その後は帰還し、市街地上空で訓練飛行を再開するなど、国防の任を担っています。
本市は、基地所在による市域の土地利活用等に一部制約はありますが、市道整備や地域コミュニティの構築に特定防衛施設周辺整備調整交付金を有効に活用するとともに、広く市民に周知し、基地と市民との良好な関係構築を図っています。また、民生安定施設の助成については、今年竣工の宮城県矢本海浜緑地公園内休養施設や来年竣工予定の消防庁舎に活用しています。いずれも震災で甚大な被災を受けた本市待望の施設です。
私は、市長就任以来、松島基地との共存共栄を掲げています。松島基地は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会でギリシャからの聖火が我が国で最初に到着しますので、その歓迎式典に多くの市民が参加できるよう、現在、関係省庁等に要請しています。
今後も松島基地と本市が共に繁栄できるよう、基地と本市及び市民との良好で信頼できる関係づくりに努めてまいります。
東松島市長 渥美 巖(あつみ いわお)
ブルーインパルスの展示飛行に賑わう市民
(松島基地航空祭)
宮城県矢本海浜緑地公園内休養施設
(民生安定施設の助成)
長崎県佐世保(させぼ)市
佐世保市は長崎県の北部に位置する人口約25万人の中核市で、海上自衛隊佐世保地方総監部、陸上自衛隊相浦駐屯地、米海軍佐世保基地等が所在しています。
明治22年の佐世保鎮守府開庁及び近代佐世保港開港から130年を数えます中、本市は海軍の街として急速に発展を遂げ、先の大戦後は海上・陸上自衛隊と緊密な信頼関係を築いてきました。
近年では、平成30年3月の陸上自衛隊水陸機動団の新編、平成31年3月の水陸両用車部隊を配備する崎辺分屯地の開設、また、大規模岸壁等の整備を含む海上自衛隊による具体の利活用計画が示される等、自衛隊との関係は、今後さらに深化していくものと考えています。
現在、「佐世保市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の施策として「地場産業の活性化への寄与に向けた退職自衛官の再就職促進」を掲げ、自衛隊、商工会議所、経済団体、行政で構成する「佐世保市退職自衛官再就職促進等連絡会議」を設置し、生活・福祉の観点も合わせ定期的に協議等を行い、官民一体となって、再就職促進に取り組んでいるところです。
これからも、自衛隊との共存共生のまちづくりを基本姿勢としながら、国防上必要とされる自衛隊施設の整備・充実と、ご家族の生活を含め、隊員の皆様が任務に専念できる環境づくりに向け、できる限りの協力をしていく所存です。
佐世保市長 朝長 則男(ともなが のりお)
平成31年3月30日 海上自衛隊練習艦隊佐世保寄港
入港歓迎行事で歓迎の挨拶を述べる朝長佐世保市長
平成31年4月28日水陸機動団創隊1周年・相浦駐屯地
創立64周年記念行事での水陸両用車による観閲行進