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<VOICE>防衛力整備を支える防衛産業

株式会社 寺内製作所
代表取締役社長 山本 賀則(やまもと しげのり)

当社は1913年に創業し、戦前は軍の指定工場として航空機機体・エンジンのボルト・ナットを製造していました。戦後は自動車などのボルト・ナットを主力製品としてきました。航空機用ボルト・ナットの製造は、防衛庁の発足と前後して航空自衛隊指定業者として納入したのが始まりです。2002年に一般産業用から撤退し、航空宇宙とガスタービン分野に特化し、今日に至っています。

航空機用ボルト・ナットは米国空軍規格にルーツがあり、材料、形状、製造方法などが細部にわたって厳格に決められています。ボルトのねじは熱処理後に、転造盤を用いてねじを回転させながら加工処理(転造)を行うことで製造します。これは切削に比べ、金属組織が密になりますので、強度が増します。

当社製品は広範な防衛航空機に使用されており、エンジン周辺や脚、機体構造部などに組み込まれ、その一つひとつは大変重要な役割を担っています。

当社は基本理念として「私たちはものづくりを通して、世界の平和と社会の発展に貢献する」と定めています。私たちは“飛行安全”が絶対条件の中、乗員の命を守り、自らの仕事を通して日本の平和・世界の平和に貢献できることを誇りに思います。

転造盤での加工作業

転造盤での加工作業

ねじの転造前(左)後(右)

ねじの転造前(左)後(右)