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<VOICE>CTF151司令官として

第151連合任務部隊司令官(海自第4護衛隊群司令)
海将補 福田 達也(ふくだ たつや)

私は平成29年3月初めから6月末までの約4か月にわたり、バーレーンにおいて第151連合任務部隊司令官として勤務し、ソマリア沖・アデン湾において諸外国海軍艦艇及び航空機が参加して実施する海賊対処の任務に従事しました。海上自衛官が第151連合任務部隊司令官を務めるのは今回で2回目であり、当部隊司令部には世界11か国から25名の幕僚などが参加し、言葉や文化の壁を乗り越えつつ、総員が一丸となって任務遂行に全力を尽くしました。

これまでの海賊対処活動が功を奏し、近年のこの地域における海賊などの事案の発生件数は極めて低い水準で推移しています。他方、ソマリア国内情勢を背景に海賊の脅威は存続しており、実際、同年3月以降、民間船舶が乗っ取られる複数の事案が発生しています。こうした海賊事案の再燃を防止するためにも、引き続きこの地域で海賊対処のための活動を継続することが不可欠であり、その重要性は以前にも増していると言っても過言ではありません。

海洋国家であり、安定した海洋を希求する我が国は、世界の海洋安全保障の確立に大きな責任を有しています。海自は、世界有数の「リーディング・ネイビー」として引き続き海賊対処をはじめとする地域及び海洋安全保障の確立のために積極的な役割を果たしていきます。

バーレーンにおいてCTF151司令部幕僚と筆者(前列左から6人目)

バーレーンにおいてCTF151司令部幕僚
と筆者(前列左から6人目)

前任のパキスタン海軍の准将から第151連合任務部隊の指揮を引き継ぐ筆者(右)

前任のパキスタン海軍の准将から
第151連合任務部隊の指揮を引き継ぐ筆者(右)