陸自相浦駐屯地(長崎県佐世保市)
西部方面普通科連隊 第3科運用訓練幹部 1等陸尉 寺崎 大河(てらさき たいが)
私は、西部方面普通科連隊で作戦の立案を担う部署で幕僚として勤務しています。この連隊は、「島嶼部の防衛」という独特の任務を有する部隊であり、平成29年度末に新編される水陸機動団(仮称)の中核となる水陸機動連隊(仮称)として新たに生まれ変わる予定です。
今回、キーンソード17で実施された水陸両用作戦とは、島嶼への侵攻があった場合に、上陸・奪回・確保する作戦のことです。この訓練において、わが部隊は、長崎県佐世保港で海自の輸送艦に乗艦、約1週間の艦艇での移動を経て、グアム・テニアン島へ到達し、約5日間にわたり訓練を行いました。
亜熱帯のジャングルで全身から汗が吹き出るような環境のなか、重い荷物を背負い、休む間もなく黙々と任務に臨む隊員の姿からは、任務遂行への強い意志と将来への挑戦の志を感じることができ、胸が熱くなったのを鮮明に覚えています。また、長期にわたり海自・空自及び米海兵隊と連携することにより、相互の文化・考え方を理解し、共に厳しい訓練に臨むことでより一層の絆の構築ができたと感じています。
最後に、テニアン島での過酷な環境における厳しい訓練は、改めて私たちに自衛隊の使命を自覚させ、なお一層、任務に全身全霊で臨むことを決意する良い機会となりました。
ヘリによるテニアン島への上陸
艦艇による移動時に、作戦準備を行う上陸部隊