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<解説>最近のISILの戦術

ISILは、これまでも残虐な手法を活用したテロ攻撃を行ってきましたが、最近では、ドローンを活用した攻撃を実施するなど、新たな戦術を駆使した攻撃を実施しています。

例えば、ISILは、イラク治安部隊が解放したモースル東部において、45分間飛行可能な商用の小型ドローンを活用したテロ攻撃を実行していると、米国防省は述べています。これらのドローンはこれまでも偵察などの任務に従事しているとの指摘がなされていましたが、上空から手りゅう弾やそのほかの爆薬を投下させているとみられます。ISILはこれまでにも化学兵器を使用した攻撃を実施していることから、今後化学兵器を搭載したドローンによる攻撃などが懸念されています。

ISILはオンライン上で各種テロ攻撃の方法に関する手引書を配布しており、世界中の支持者に対して、西側権益に対するテロ攻撃の実施を呼びかけていることを踏まえれば、ドローンを使用した先進国でのテロ攻撃も懸念されています。

※イスラム過激派はオンライン上でテロの指南をすることが多い。過去には、アラビア半島のアルカイダなどが機関紙で爆弾の製造方法などを公開するなどしており、テロの拡散に拍車をかけている。