Contents

第III部 国民の生命・財産と領土・領海・領空を守り抜くための取組

3 医官・看護師などの育成の強化

任務の多様化に伴い、医官など衛生部門に携わる者に求められる能力が高まっているにもかかわらず、特に医官の充足率は約8割にとどまっている。この要因は医官の離職であり、その主な理由の一つとして「医師としての研修・診療機会の不足」があげられる。防衛省・自衛隊では、防衛医科大学校を中心とした卒後の臨床教育の充実や、医官の診療機会を確保するための各種取組の促進、感染症をはじめとした専門的な知識・能力の取得・向上、モチベーションの向上など、離職を防止するための各種施策を講ずることとしている。

また、14(平成26)年4月、防衛医科大学校医学教育部に4年制の保健師及び看護師の養成課程として「看護学科」1を設立し、任務の多様化と医療技術の高度化に対応し得る質の高い看護師などの養成・確保に努めており、18(同30)年3月に第1期生が卒業する予定である。

さらに、多様な任務や特殊な環境での任務を遂行するため、衛生隊員及び医療従事者を衛生関係の学校などにおいて教育・養成している。

1 看護学科には、保健師及び看護師の資格を持つ幹部自衛官となる者と、同資格を持つ技官となる者の二つの養成課程がある。