自衛隊には数多くの歴史的建造物がある。陸自善通寺駐屯地(香川県)の乃木館(1898(明治31)年建築)、習志野駐屯地(千葉県)の陸軍騎兵学校(1911(明治44)年建築)などは代表的な例である。
このほか、陸自新発田駐屯地(新潟県)に隣接した白壁兵舎広報史料館は、1874(明治7)年に陸軍東京鎮台歩兵第八番大隊分屯営の兵舎として建築されたもので、きわめて古く、歴史的価値の高いものである。この建物は、日本の伝統工法で建築されているが、フランス式の兵制や建築様式も取り入れられ、その面影が随所に残っている。特に、「和の様式と西洋の様式の折衷」、「日本の建築技術の発展段階を示す小屋組」は建築学的に評価され、可能な限り当時の状態で残されている。また、兵舎内には、江戸時代に同駐屯地一帯を治めていた大名溝口家、明治から戦前まで駐屯していた旧陸軍歩兵第16聯隊(れんたい)、戦後から現在まで駐屯している陸自第30普通科連隊などに関する資料が所蔵されており、建造物も含め、一般に公開している。
白壁兵舎広報史料館の小屋組(陸自新発田駐屯地)
陸軍騎兵学校(陸自習志野駐屯地)
乃木館(陸自善通寺駐屯地)
皆様の近くにある駐屯地・基地にも歴史的建造物があるかもしれません。探してみてはいかがでしょうか。