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<解説>防衛省・自衛隊の子育て支援

防衛省・自衛隊の隊員、特に自衛官は、災害派遣、夜間勤務や不定期な人事異動など勤務態勢が不規則であるため、自衛隊の特性にあった保育の場の確保や常時即応態勢を維持するために、庁内託児施設の設置や災害派遣などの緊急登庁時における子供の一時預かりのための体制を整備している。

庁内託児施設では、0歳から未就学児を対象とし、基本保育のほかに、延長保育、一時保育、夜間保育、緊急一時保育などを行っている。防衛省・自衛隊は、07(平成19)年に陸自三宿駐屯地、09(同21)年に陸自熊本駐屯地、10(同22)年に海自横須賀地区、11(同23)年に陸自真駒内(まこまない)駐屯地に開設している。また、15(同27)年には、陸自朝霞宿舎地区に開設を予定している。

災害派遣などの緊急登庁時における子供の一時預かりでは、他に預け先がなく帯同して登庁せざるを得ない隊員の子供を、おおむね5日間、駐屯地・基地(平成25年度末現在150か所)において一時的に預かることとしており、そのために必要な安全マットやベビーベッドなどを整備している。

また、仕事と育児の両立支援のため、休暇などの制度も整備されている。たとえば、子の看護のための休暇があり、これは小学校就学前までの子を看護(予防接種、健康診断を含む)する隊員が、1年につき5日、子が2人以上の場合は10日取得できるものである。ほかに、早出遅出勤務があり、これは小学校就学前までの子を養育する隊員、小学校に就学している子を放課後児童クラブなどに送迎する隊員、親族を介護する隊員に関して、1日の勤務時間を変更することなく、始業・終業の時刻を変更することを認める制度である。

「このはな保育園」の画像

庁内託児施設「このはな保育園」(海自横須賀地区)