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<VOICE>陸自「予備自衛官制度」創設60周年および予備自衛官の声

平成26年度は、陸自の予備自衛官制度創設から60周年にあたります。

わが国を取り巻く安全保障環境の変化に対応するため予備自衛官の制度も多様化し、平成9年度には現役自衛官とともに第一線部隊に配置される即応予備自衛官制度、そして平成13年度には自衛官未経験者を対象とし、防衛基盤の育成・拡大、予備自衛官の安定的確保、民間の優れた専門技術を有効活用するための予備自衛官補制度が導入されました。また、11(平成23)年の東日本大震災においては、即応予備自衛官および陸海空予備自衛官が初めて災害招集され、即応予備自衛官は行方不明者の捜索や生活支援活動など、予備自衛官は通訳や駐屯地警備といった後方支援業務などにより、国民や地域社会の期待に応えました。

予備自衛官招集訓練の画像

第1回予備自衛官招集訓練

60周年ポスターの画像

予備自衛官制度創設60周年ポスター

熊本地方協力本部(熊本県 熊本市)予備2等陸尉
(デイサービスまごころ本舗 すずかけ苑 苑長(施設長))
早田 清治(はやた きよはる)

~鎮西25演習に参加して~

13(平成25)年11月の5日間、陸自西部方面隊で実施された鎮西25演習に、初めて招集されました。平素は介護関係の業務に従事している私ですが、訓練では、捕虜などの輸送、収集所での受入れなど、初めての経験ばかりでした。とまどいもありましたが、現役自衛官の方々の訓練展示がどれもすばらしく、大いに役立ちました。一方で、有事には現役の方たちとともに任務を果たさなければならない私たち予備自衛官の役割と責任の重さを感じつつ、今後の訓練に積極的に取り組む決意を新たにしました。

所持品検査の画像

捕虜などの所持品検査を実施する筆者(右端)

広島地方協力本部(広島県 広島市) 予備海士長
(あまみエフエム ディ!ウェイブ 放送制作部)
中田 健治(なかた けんじ)

~日本の安全保障を担う自衛隊の力になりたい~

私が予備自衛官を志望したのは、“日本の安全保障を担う自衛隊の力になりたい”からです。私は自衛隊を退職後、営業の仕事を経て地元の奄美大島に戻り、現在の会社で日々の番組制作に携わり、放送用の機器を操作する“オペレーター”として勤務しています。まだ、入社して間もないため、覚えることは多く、技術も技能も半人前ですが、毎日流れるラジオ放送を支えるスタッフの一人として奮闘しています。放送と同様に、災害や有事の際に重要な役割を果たす自衛隊は、国民の安全・安心を守り、信頼される存在なのだと強く感じています。私も予備自衛官の一人として、有事の際には任務を遂行することができるように、日頃から自覚を持ち続けたいと思います。

仕事風景の画像

職場での仕事風景

愛知地方協力本部(愛知県 名古屋市) 予備空士長
(三菱重工業株式会社)
竹口 千雅(たけぐち ゆきなり)

~自衛隊の一翼を担えるように~

私は現在、航空自衛隊での航空機整備の経験を活かし三菱重工業株式会社においてF-15戦闘機に搭載されている装備品の整備をしています。私が自衛隊を退職して、5年後に東日本大震災が発生し、被災地の状況をテレビなどで見た時、自分に何か出来ないかと改めて感じ、予備自衛官を志願しました。まだ予備自衛官としての経験は浅いですが、自衛官時代に培った知識や経験を活かし、有事の際には自衛隊の一翼を担えるよう、日々鍛錬していきたいと思います。

勤務する筆者の画像

三菱重工業株式会社にて勤務する筆者