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<VOICE>UNMISS-南スーダンにおける活動-(JICA職員、派遣隊員の声)

独立行政法人 国際協力機構(JICA) 南スーダン事務所長(現 研究所 上席研究員)
花谷 厚(はなたに あつし)

JICAは06(平成18)年からジュバでの活動を行ってきましたが、12(同24)年のUNMISSへの自衛隊派遣以降、両者で力を合わせて南スーダンの国づくりに向けた支援を行ってきています。現地ではこれまでに、ODAで建設するジュバ市の浄水場やナイル川沿いの桟橋の敷地整備において自衛隊の協力を得たほか、自衛隊の整備する道路にかかる技術的調査をJICAが行うなどして連携を深めてきました。さらに同道路周辺では、自衛隊とJICAプロジェクト合同で道路清掃キャンペーンを行い、適切な廃棄物処理のあり方について市民への啓発活動を行ってきました。

13(同25)年12月の治安悪化によりJICA関係者は国外退避を余儀なくされましたが、一日も早い現地治安の回復とODA-PKO連携の再開を願っています。

道路清掃の画像

自衛隊員とともに道路清掃を行う筆者(中央)

UNMISS司令部 情報幕僚 1等陸尉(現 中央即応集団 国際活動教育隊)
荒木 順子(あらき じゅんこ)

私は、14(平成26)年1月から第5次UNMISS司令部要員の情報幕僚としてジュバで勤務しています。

私が勤務するJMAC(統合ミッション分析センター)は、文民、軍人および警察の23名からなる組織です。私は情報管理班においてオランダ、イエメンの少佐とともに勤務し、主にUNMISS内外から収集した情報資料のデータベース化、南スーダン国内で発生する戦闘や犯罪、国内避難民数などの統計資料の作成を実施しています。

13(同25)年12月以降、南スーダンの治安情勢が悪化するなど、不安定な情勢の中での勤務や制約の多い生活環境に苦労することもありますが、国籍の異なる同僚との課業内外を通じたコミュニケーションを通じ、各国の情報管理のノウハウや外国文化、過去に参加したミッションでの経験など多くのことを学ぶことができ非常に充実した毎日を送っています。

UNMISS司令部の活動を通じて国連ミッションに携われたことに感謝しつつ、最後まで緊張感をもって任務を無事完遂したいと思います。

UNPOL職員と調整を行う筆者の画像

UNPOL(国連警察)職員と調整を行う筆者(左)