コラム
＜VOICE＞第603飛行隊の新編 ～飛行隊長のコメント～
空自那覇基地（沖縄県 那覇市）
警戒航空隊 飛行警戒監視群 第603飛行隊長 2等空佐
村上 政雄（むらかみ まさお）
第603飛行隊は、14（平成26）年4月20日に新編された、空自で最も新しい部隊です。私は、初代隊長として、第603飛行隊とともに日々南西空域の警戒監視任務にあたっています。
南西方面は、監視対象空域が非常に広大である反面、地上の警戒管制レーダーの配置数が限定されるため、我々第603飛行隊が遠方かつ空中から目を光らせることが必要となります。広大な空域を警戒監視することは簡単なことではありませんが、我々の任務がわが国の防衛に直結するとの強い責任感と緊張感をもって、昼夜を問わず勤務しております。
我々の部隊は、元々青森県の三沢基地に所在しており、部隊新編が決まって、装備品とともに隊員やその家族も急遽（きゅうきょ）引っ越しとなりました。慌ただしい状況の中での部隊新編とあって、隊員達には正直苦労をかけたこともあったかと思います。しかし裏返せば、今我々に求められている任務はそれだけ重要なのであり、大きなやりがいを感じています。
空自による緊急発進回数は近年急増していますが、空の守りでは、できるだけ遠くで領空侵犯のおそれがある航空機を発見することが迅速な対処につながります。これからも、国防の最前線において決して隙を見せることなく、第603飛行隊一丸となって任務に邁進していく所存です。
第603飛行隊編成完結式の様子
小野寺防衛大臣から隊旗を授与される筆者（右）
