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<Q&A>水陸機動団(仮称)の新編について

今回策定された新防衛大綱において、陸自に新たに編成される「水陸機動団(仮称)」とはどのような部隊ですか?

現在、陸自相浦駐屯地(長崎県)に西部方面普通科連隊という約700人規模の部隊があります。この部隊は、ゲリラや特殊部隊をはじめとする島嶼部への侵略行為や災害派遣に対応する部隊であり、ヘリコプターまたは偵察ボート(8人乗り)により島に上陸する機能を有していますが、6,800もの島から構成されるわが国の防衛には、海から島に戦力を迅速に機動展開して対処する本格的な水陸両用作戦能力を新たに整備することが大変重要です。

「水陸機動団(仮称)」は、着上陸をする部隊、水陸両用車を運用する部隊、火力によって上陸を支援する部隊などから構成される約3,000人規模の島嶼防衛専門部隊であり、 平成30年度末までに新編される予定です。

陸自は、水陸両用作戦のノウハウを蓄積するため、05(平成17)年から米国海兵隊と継続的に共同訓練を実施していますが、その練度は海兵隊からも高く評価されています。

水路潜入の画像

移動するヘリコプターから次々に水路潜入を開始する陸自西部方面普通科連隊の隊員

水陸両用作戦を行ううえで、米国海兵隊と陸自「水陸機動団(仮称)」との違いは何ですか?

米国海兵隊は、水陸両用作戦に必要な着上陸、火力支援、海上輸送などの各種機能をバランスよく保有しており、自ら水陸両用作戦を行うことができます。一方、「水陸機動団(仮称)」は、海自や空自部隊との統合運用により水陸両用作戦を行うことから、この点において米国海兵隊とは異なります。