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<VOICE>政府一丸を体現する国家安全保障局

内閣官房 国家安全保障局 参事官補佐
宇野 茂行(うの しげゆき)

14(平成26)年1月、国家安全保障局が設立されました。私は、13(同25)年5月に防衛省から内閣官房に出向し、国家安全保障会議設置法の作成作業に従事し、現在、同局の職員として勤務しています。

国家安全保障局は、国家安全保障会議の運営を通じ、各省庁が担当する個別政策が十分に連携し、一貫した国家安全保障政策となるよう企画・調整を行います。そこでの私の主な仕事は、各課題の現状を把握し、国家安全保障会議での論点と、今後とるべき政策を考えることです。

優れた政策を策定するためには、関係者が情報を共有し、真摯な政策論争を行うことが必要です。たとえば、防衛省には、防衛・軍事に関する深い知見がありますが、外務省にも、地域情勢、国際法、経済、広報・文化など、幅広い分野の蓄積があります。実際、同局には、各省庁から圧倒的な質と量の情報がもたらされます。また、私自身、谷内国家安全保障局長の米国・欧州訪問に同行し、各国で奮闘する日本の外交官の姿を目の当たりにするなど、日々、新鮮な経験をしています。これまで防衛省で培ってきた見識を基礎とし、新しい情報・経験から新たな発想が生まれています。

不透明さ、厳しさを増す国際情勢の中、国民の幸福な生活の基盤を守り抜くためには、各省庁が持つ「深さ」と「幅」を活かし、政府一丸となって物事に当たらなくてはなりません。そのための潤滑油となるべき我々も、国家的な観点を持ち、日々一丸となって課題に取り組んでいます。

会談の画像

谷内国家安全保障局長とヘーゲル米国防長官との会談に同席する筆者(奥)