フィリピン空軍 第580警戒管制団司令 ロニー D. ペティンライ 准将
2023年10月および2024年3月に日本製警戒管制レーダーの1基目および2基目がフィリピン空軍に納入され、記念式典を実施しました。日本にとって初の完成装備品の移転がフィリピンを対象としたものであることをうれしく思うとともに、本移転は日比両国間の連携を象徴するものだと思います。
記念式典まで無事たどり着くことができたのは、両国の担当者がお互いの国を訪問し、顔を合わせて話し合うなど、フィリピン空軍と日本政府、日本企業が緊密に調整を重ねることで信頼関係を構築できたからだと考えています。また、空自と陸自によるフィリピン空軍レーダー要員への教育が実施され、レーダーに関する知識を獲得できただけでなく、フィリピン国軍と自衛隊の関係深化にも繋がりました。
フィリピンは、南シナ海における力による一方的な現状変更の試みに対し、同志国と協力する必要があると考えています。この点において、日本製警戒管制レーダーは、フィリピンの主権の及ぶ領土・領海・領空の防衛に資するものであり、フィリピン国軍の海洋・航空能力を向上させ、インド太平洋地域の平和と安定に一層貢献できるようになると考えています。フィリピンにとって日本は戦略的パートナーであり、本移転で築いた信頼関係を礎に、両国間の協力をより一層強化していきたいと考えています。
ペティンライ准将