部隊を構成する自衛官個々の能力を高めることは、部隊の任務遂行に不可欠である。このため、各自衛隊の教育部隊や学校などで、階級や職務に応じて必要な資質を養うと同時に、知識・技能を修得させている。
防衛力整備計画に基づき、陸自高等工科学校において、陸・海・空自の共同化や男女共学化に取り組むとともに、各自衛隊などにおける統合教育の強化や、各自衛隊・防衛大学校におけるサイバー領域などを含む教育・研究の強化、教育課程の共通化、先端技術の活用などを進めることとしている。防衛大学校では、サイバー領域などを含む教育・研究の内容や体制を強化するため、全学年に対し、サイバーに関する素養を身に着けるためのリテラシー教育や領域横断作戦に関する教育を実施している。また、2024度からは、情報工学科をサイバー・情報工学科に改編し、よりサイバーを重視した専門的な教育・研究を行うこととしている。
なお、教育には、特殊な技能を持つ教官の確保、装備品や教育施設の整備など、非常に大きな人的・時間的・経済的努力が必要である。専門の知識・技能をさらに高める必要がある場合や、自衛隊内で修得することが困難な場合などには、海外を含む部外教育機関、国内企業、研究所などに教育を委託している。