海上自衛隊第8護衛隊司令
1等海佐 本村 信悟(もとむら しんご)
私は、第8護衛隊司令として、護衛艦「すずつき」を指揮し、平成30年度外洋練習航海(飛行)の途上、中国人民解放軍海軍成立70周年記念国際観艦式に参加しました。本観艦式は、習近平国家主席を観閲官として、空母「遼寧」を含む中国艦艇約30隻及び航空機約20機が参加するとともに、中国国外13か国から艦艇18隻が参加する大々的なものでした。また、護衛艦「すずつき」は、本観艦式への参加に際し、山東省の青島に寄港する機会を得ましたが、当地で実施した艦艇一般公開は、大変な人気で、とても多くの青島市民に見学して頂きました。
今回、海自護衛艦として約7年半ぶりに訪中し、中国海軍が主催する観艦式に初めて参加したことは大変意義深く、本観艦式への参加をきっかけに、海上自衛隊と中国海軍の海軍種間の交流が再開されたことは、中国の防衛駐在官として勤務した経験を持つ私にとって、非常に喜ばしいことだと感じました。昨年10月には、中国海軍ミサイル駆逐艦「太原」が中国艦艇として約10年ぶりに日本に寄港したほか、海自護衛艦との間で、約8年ぶりとなる親善訓練も行われました。今後もこうした日中海軍種間の交流を継続することが、相互理解・相互信頼の促進につながると考えています。
入港歓迎行事に参加する筆者(中央)
青島港で満艦飾を行う護衛艦「すずつき」