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<VOICE>岩手県における孤立者救助活動 ~台風第10号に伴う災害派遣~

第9師団第9特科連隊(岩手県滝沢市)
第1大隊長 2等陸佐 間瀬 晃(ませ あきら)

平成28年8月、大型の台風10号が観測史上初めて東北地方へ上陸し、岩手県下閉伊郡(しもへいぐん)岩泉町を中心に沿岸地域が甚大な被害を受けたことから、岩手県知事の災害派遣要請に基づき第9特科連隊第1大隊が派遣されました。当初、岩泉町内の多くの道路が冠水、土砂崩れなどにより孤立者救助などのために車両が利用できない困難な状況でした。さらに、次の台風12号の接近に伴う避難指示も出され、速やかに危険地域の孤立者を救助しなければ被害がさらに拡大するというまさに「時間との戦い」でした。全隊員が「一刻も早く救助する」という認識のもと、全力で任務を遂行したことに加え、日頃からの訓練の成果を発揮できたことで、多くの住民の安全と安心に貢献できたと感じました。

孤立者救助のため現地に進出した著者(中央上)(平成28年9月)

孤立者救助のため現地に進出した著者(中央上)(平成28年9月)