第1章 わが国を取り巻く安全保障環境 

在韓米軍

 在韓米軍は、韓国の国防努力とあいまって、朝鮮半島の軍事バランスを維持し、朝鮮半島における大規模な武力紛争の発生を抑止する上で大きな役割を果たしている。
 米国は、米韓相互防衛条約に基づき、第2歩兵師団と第7空軍などを中心とする約3万6,000人の部隊を韓国に配備し、韓国軍とともに米韓連合軍司令部を設置している。在韓米軍の主体は約2万6,000人の陸軍兵力であり、議政府(ウィジョンプ)に司令部が所在する第2歩兵師団を中心として、その多くがソウル市内を流れる漢江(ハンガン)以北からDMZの間に駐留している。
 米韓両国は、朝鮮半島における不測事態に対処する共同防衛能力を高めるために、共同演習を行っている。例えば、後方地域における大規模な野外実動演習である「フォール・イーグル」が、本年3月、連合戦時増援演習「RSOI:Reception, Staging, Onward movement Integration」と同時に行われた30
 なお、韓国軍に対する作戦統制権については、平時の際は韓国軍合同参謀議長が、有事の際には在韓米軍司令官が行使することになっている。


 
30)「フォール・イーグル」は毎年秋に行われてきたが、02(平成14)年以降は「RSOI」と同時に行われている。


 

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