階級 氏 名
➊ 勤務先
➋ 職種・職域
(注)階級、勤務先は2024年3月31日現在のもの
3等陸佐 大城 孝徳(おおしろ たかのり)
➊ 八重山警備隊普通科中隊(石垣駐屯地)
➋ 普通科
私は、2023年3月に新たに開設した石垣駐屯地(沖縄県)に所在する八重山警備隊の普通科中隊長として勤務しています。
那覇から約400km離れた八重山諸島の中心地である石垣島は、宮古島や与那国島と並び、厳しさを増す安全保障環境を最前線で感じる離島防衛の要となる島です。このため、石垣駐屯地には八重山警備隊の他にも地対空誘導弾部隊や地対艦誘導弾部隊が配置され、平素からこれらの部隊と協力してあらゆる事態に対処できるよう活動しています。
これからも、駐屯地の開設と同時に日本全国から集まった仲間たちと共に、「八重山に励みて国安らかなり」を合言葉に、国防の使命を果たせるよう日々努力していきます。
3等海尉 西田 沙季(にしだ さき)
➊ 護衛艦「まきなみ」(大湊)
➋ 機関士
海自は、尖閣諸島を含む日本の周辺海域などにおいて24時間態勢で警戒監視を実施しており、私の護衛艦「まきなみ」乗艦後の初めての任務が、その警戒監視でした。中国艦艇などに対応することで常に緊張していたことが強く印象に残っています。
私は機関士として、艦のエンジンや電力などの状況をモニター、管理しています。さらに、任務中に監視に必要な情報を記録する必要があり、私はその記録収集の指揮を任されました。
任務を通じて、我々が直面する厳しさを増す安全保障環境を肌で感じ、身が引き締まるとともに、国防に貢献しているという「やりがい」と「自分の成長」を強く感じました。今後も、このやりがいのある仕事に邁進し、成長していきたいと思います。
2等空尉 水越 美紗貴(みずこし みさき)
➊ 第8航空団飛行群第8飛行隊(築城基地)
➋ 操縦
私はF-2戦闘機の操縦者として、対領空侵犯措置に従事しています。
対領空侵犯措置では、日本周辺を飛行する外国の航空機のうち、許可なくわが国の領空に侵入するおそれのある航空機などに対して、戦闘機などを緊急発進(スクランブル)させて対処を行います。近年は無人機への対処も行っており、緊急発進回数は年間1,000回に近い高い水準で推移しています。
パイロットはスクランブルが下令されたならば速やかに戦闘機を発進させ、領空侵犯のおそれのある航空機の状況を直接確認し、その行動を監視します。
空の現場は、国家の意思と能力が示される最前線であることを自覚し、強い責任感と緊張感をもって、厳正かつ毅然とした態度でこれからも任務に邁進していきたいと思います。
3等陸佐 井久保 雅徳(いくぼ まさのり)
➊ 中部方面混成団第4陸曹教育隊(大津駐屯地)
➋ 普通科
私の初めての災害派遣は阪神・淡路大震災であり、当時3等陸曹の班長として人命救助に従事し、自衛官として初めて国民のお役に立てていることを実感しました。東日本大震災では普通科連隊第3科運用訓練幹部として人命救助・行方不明者の捜索に従事し、阪神・淡路大震災以来の教訓を活かして組織的に活動し、自衛隊にしかできない過酷な任務を遂行できました。2つの災害派遣に従事して、我々が活躍するときは国民の苦難のときだということを感じました。自衛隊が高い評価を得る現在ですが、引き続き謙虚に訓練を積み上げ、いついかなる任務にも即応できるよう準備を整えたいと思います。
1等海曹 一ノ宮 敏明(いちのみや としあき)
➊ 護衛艦「あたご」(舞鶴)
➋ 射管員
弾道ミサイル防衛においては、海自だけでなく、陸自や空自と共に統合任務部隊として任務を遂行します。イージス艦は、わが国領域への弾道ミサイル落下の可能性がある場合は、速やかに搭載するミサイルを発射しこれを迎撃します。
射管員は、イージス艦の主たるセンサーであるSPYレーダーの操作や整備を行います。機器の状態は任務遂行に直結するため、常に全能発揮に努めます。
海上ということもあり、我々の任務は国民の皆様の前に出ることはありませんが、差し迫った脅威を早期かつ確実に排除することこそが、我々の任務であると考えています。
空士長 井上 瑞稀(いのうえ みずき)
➊ 第4補給処調達部(入間基地)
➋ 調達
私は日頃、国防上必要な装備品の取得や修理役務に関する契約業務を行っています。2023年11月、イスラエルから日本への邦人等の輸送任務に従事しました。10月に情勢悪化の報道を目にしたときから、すぐにでも現地に駆けつけたいとの思いがあったため、派遣を命ぜられた際は自信とやる気がみなぎり、特に、女性自衛官として女性やこどもたちを安心させたいとの思いで現地に向かいました。
現地では空港ターミナルから輸送機までの搭乗の支援を行いました。日本に到着し邦人等の皆様を見送った際、ほっとしたとともに、自衛官として大きな役目を果たせたことに誇りを感じました。この経験を後輩たちに確実に繋いでいき、自分自身もさらに成長して自衛隊の任務を後方から支え続けていきたいと思います。
3等陸尉 中川 夏希(なかがわ なつき)
➊ 第11戦車隊(北恵庭駐屯地)
➋ 機甲科
自衛隊の存在を知る大きなきっかけは「東日本大震災」です。当時、小学5年生であった私は被災地で住民の方々を救助する姿、避難先で野外炊事や入浴支援を行う姿を見て「かっこいい」、「私も必要とされる人になりたい」と感じ、防衛大学校に入校しました。
現在は、戦車小隊長として国防という使命を果たすために操縦訓練、射撃訓練、冬季戦技訓練などを計画し、部隊を強くすべく隊員とともに奮闘しています。戦車の「かっこよさ」に魅了されながら、命を預け合う仲間と共に訓練に励み、充実した日々を送っています。
今後の抱負は「隊員に必要とされる指揮官になる。」です。
初めに抱いた志を最後まで。
1等海士 武市 昂大(たけいち こうだい)
➊ 第1航空群 第1整備補給隊 (鹿屋航空基地)
➋ 航空電子整備要員(航空士)
私は、国民と国のために奉仕する仕事がしたいと思い、憧れていた祖父が海上自衛官だったこともあり海自に入隊しました。現在は鹿屋航空基地の第1整備補給隊で勤務しています。業務内容は主に、P-1哨戒機の電子機器の搭載・取り外し、機器に不具合が生起した際の復旧作業、手先信号を使った航空機誘導などです。
電子機器は哨戒機の活動において必要不可欠なものであり、機器の状態が任務達成の可否に大きく影響するので、整備の際は配線などに細心の注意を払い、整備後のチェックも必ず行います。そのため、不具合無しで帰ってきた航空機を見ると、私たちも任務達成に貢献できたという思いで、達成感と職務に対する誇りが湧いてきます。
これからも、国民の皆様と国のために誠心誠意、職務に邁進していきます。
3等空曹 新里 寿之(しんざと としゆき)
➊ 南西高射群指揮所運用隊(那覇基地)
➋ 地上無線整備
私は、東日本大震災で活動している自衛官に感銘を受け入隊しました。地上無線整備員として多くの現場で活躍し、貴重な経験ができ、これまで関わった上司と仲間には非常に感謝しています。現在は、高射部隊の無線器材の整備をする傍ら、部隊の情報システムを管理しています。また、入隊時には考えられなかったのですが、今では家庭を持ち、妻の理解と支えを受けながら仕事ができており、妻には非常に感謝しています。そして、子宝にも恵まれ、わが子を見ると育児にもやる気が湧き、仕事にも身が入り、夫婦で充実した日々を送っています。今後も、国民のため家族のため、自分らしい自衛官として任務に邁進していきます。
1等空佐 早川 幸彦(はやかわ ゆきひこ)
➊ 内閣府宇宙開発戦略推進事務局(東京都/霞が関)
➋ 技術
私は技術幹部として、これまでは主に航空機などの研究開発業務に携わってきました。この度、内閣府に出向する機会を頂き、宇宙開発戦略推進事務局で勤務しています。当局は、宇宙政策の総合的かつ計画的な推進・調整を担っており、外交、情報、安全保障、経済、技術といった様々な観点を持って業務に取り組んでいます。昨今、通信・観測・測位などといった宇宙サービスは私たちの日常生活に定着しており、宇宙がより身近なものになってきている一方で、急増する人工衛星やスペースデブリに起因する宇宙の混雑化など、解決すべき課題も多くあります。当局での勤務を通じて、宇宙空間の安定的かつ持続的な利用の確保のために、少しでも役に立てるよう日々の業務に邁進していきます。
予備1等海佐 高須賀 政信(たかすが まさのぶ)
➊ 東洋マリーンサービス株式会社
私は、元海上自衛官で、学校教官や護衛艦の艦長として勤務していました。
2022年1月に定年退職し、現在はPFI船舶「ナッチャンWorld」の一等航海士として勤務しています。また、2022年10月に予備自衛官に採用され、普段の勤務と予備自衛官としての訓練に努めています。
本船の主業務は自衛隊の輸送であり、私の職務内容は航海直のほか、船内業務全般の調整や監督、戦車などの車両積み下ろし作業の指揮監督など全体に及び、船長を補佐する立場です。これまでの業務で特に印象的なのは、令和6年能登半島地震における救援活動です。防衛省からの通知を受けて函館港を緊急出港し、石川県七尾港へ駆け付けました。現地での活動中、甚大な被害を受けた被災地のために派遣された方々の熱意溢れる姿に接し、さらに我々に対しても温かい感謝の言葉を頂いたことは、私の心に深く刻まれています。
陸将補(退官前) 青井 常治(あおい つねはる)
➊ 香川県 危機管理総局危機管理課
➋ 防災指導監
私は、陸自の施設科部隊での災害派遣や各司令部での勤務経験を活かし、地元である香川県の地域防災力の向上に貢献したいとの思いから、定年退官後は、県の防災指導監に再就職し、災害発生時における県災害対策本部での活動、県職員の教育訓練、防災講話、自衛隊との連絡調整を担任しています。
香川県では、特に、南海トラフ巨大地震や台風接近に伴う風水害などへの備えと対処が求められますが、他県と比較して災害の発生が少ないことから、自助・共助に資する県民の防災意識の向上と、公助に資する県・各市町・各防災関係機関などが連携した実践的な訓練や教訓の反映が極めて重要であり、災害から県民の皆様の命を救えるよう、力を尽くしていきたいと考えています。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境のなか、防衛省・自衛隊が各種任務を適切に遂行し、わが国の防衛力を持続的に発揮するためには、優秀な人材を安定的に確保しなければなりません。
少子化や労働人口の減少により、わが国が深刻な人手不足社会を迎えるなか、自衛官の募集を取り巻く環境も厳しくなっていますが、処遇の向上や生活・勤務環境の改善を含めた勤務の魅力向上に取り組むことで人材を確保し、人的基盤の強化を進めていきます。
厳しい任務に従事する隊員に対し、勤務の特殊性を踏まえた処遇の向上に取り組んでいます。
艦艇のような特殊な環境であっても、隊員個人の携帯電話が利用できる通信環境整備に取り組み、隊員が働きやすい環境に改善しています。
携帯電話で番組などを視聴する隊員
試験運用として練習艦「かしま」、「しまかぜ」に「スターリンク」のシステムを搭載
全国の駐屯地・基地の隊舎、庁舎の建替え・改修などを集中的かつ効率的に進めるとともに、隊員が快適に生活・勤務できる環境を整備しています。
2024年度から設計する生活隊舎の居室は、原則個室として順次整備を進めるほか、既存隊舎の居室については、間仕切りなどでプライバシーの確保を図ります。(教育部隊を除く)
自衛官として活躍する女性は、約2万人(2024年3月末時点。全自衛官の8.9%)と年々増加しています。2030年度までに全自衛官に占める女性の割合を12%以上とすることとしており、こうした女性自衛官の活躍に欠かせない教育・生活・勤務環境の基盤整備を推進しています。
組織風土の改革、ハラスメント教育の見直し、リーダーシップの向上、部外専門家による指導能力向上プログラムの拡充などにより、ハラスメントを一切許容しない環境を構築します。
2024年度に新設する任期付自衛官制度を活用した民間人材の採用や、キャリア採用幹部として専門的技術を有する者を中途採用する取組に加え、定年年齢の引き上げや再任用などを通じて、経験豊富な人材の活躍を推進するなど、多様な人材の確保に取り組んでいます。
参照IV部2章(防衛力の中核である自衛隊員の能力を発揮するための基盤の強化)
資料:自衛官募集ホームページ
URL:https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/
自衛隊はいろいろな職種の自衛官と、防衛事務官・防衛技官などによって成り立っています。陸上、海上、航空自衛隊にはきっとみなさんも興味を持つ様々な職種・職域があります。ここではその一部を紹介いたします。
まずは「自衛官適職診断」から自分に合った職種・職域と見比べてみてください。
自衛隊の仕事がよくわかる!
自衛官募集ホームページ
次頁の二次元コードで動画もチェック!
防衛事務官・防衛技官などの採用はこちら
自衛官になるといっても、その進路は多種多様。
「なりたい自分になる」ために、自分の適性や希望に合うものを探してみましょう。
また、防衛省・自衛隊では、多くの防衛事務官や防衛技官なども活躍しています。
防衛事務官・防衛技官などの採用はこちら
高機能化・システム化された装備品を運用する陸上自衛官となる者を養成するための学校です。国際社会においても自信をもって対応できる自衛官を育てます。
17歳未満の男子
中卒(見込)を含む
自衛官となるために必要な基礎的教育訓練を経て、任用期間が定められた「任期制自衛官」に任官します。様々な訓練や職務を通じた技術の習得、任期満了後の再就職に向けた資格の取得など、希望に合った将来設計が描けます。
18歳以上33歳未満
32歳の者は、採用予定月の末日現在、33歳に達していない者
部隊の基幹隊員である陸・海・空自衛官を養成する制度です。入隊後、教育課程や部隊勤務で知識や経験を積み、それぞれの職域のプロとして活躍します。自衛官の基礎知識はもちろん専門的な技能まで、じっくりと着実に身に付けることができます。
18歳以上33歳未満
32歳の者は、採用予定月の末日現在、33歳に達していない者
海自または空自のパイロットなどを養成します。団体生活を送りながら各種訓練を受け、戦闘機、哨戒機、輸送機、ヘリコプターのパイロットなどに最年少でなることができます。
18歳以上24歳未満
海上自衛隊航空学生は18歳以上23歳未満
将来、各自衛隊の幹部自衛官となる者を4年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて養成します。広い視野、科学的な思考、豊かな人間性を持ち、想像力と活力に溢れる幹部自衛官となるため、知育以外に徳育と体育を重視しています。
18歳以上21歳未満
将来、医師である幹部自衛官となる者を6年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて養成します。医師としての知識や技能のほかに、生命の尊厳への理解やあらゆる任務を遂行できる強靱な体力も養います。
18歳以上21歳未満
将来、看護師・保健師である幹部自衛官となる者を4年間の教育訓練と全寮制の規律ある団体生活を通じて養成します。看護専門職者としての優れた教養・知識・技能の実践を通じて、防衛省・自衛隊の国内外における活動に貢献できる人材を育成します。
18歳以上21歳未満
防衛大学校卒業者とともに陸・海・空自衛隊それぞれの幹部候補生学校において、自衛隊組織の骨幹である幹部自衛官として必要な知識と技能を学びながら、その資質を養います。
26歳未満
大学院卒は28歳未満
自衛隊の装備品の研究開発分野などで活躍する人材を、大学や高専の在学生などから選考により採用し、学資金を貸与して修学を助成、卒業後は所定の手続きにより、一般幹部候補生として採用されます。
25歳未満
大学卒業時点で26歳未満修了時点で28歳未満
社会人や学生といった自衛官未経験者であっても「予備自衛官補」として採用後、所定の教育訓練を経て「予備自衛官」に任命され、各種事態において自衛官として社会に貢献できます。「一般」と「技能」(語学、医療など)のコースがあります。
18歳以上52歳未満
技能公募はこれに限らず
(注)1 大卒者については、定める要件を満たす場合、3曹昇任後1年で幹部候補生への受験資格が得られます。
(注)2 2024年度から貸与の対象となる教育機関が拡大されます。最新の情報はHPなどでご確認ください。