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<VOICE>国民保護訓練に参加した隊員の声

空自 新田原救難隊 飛行班員

3等空佐 長沼 孝幸(ながぬま たかゆき)

私が参加した令和5年度鹿児島県・熊本県国民保護共同実動・図上訓練は、わが国に対する武力攻撃が予測されたために屋久島町(鹿児島県)全域に避難指示が出され、1,000名を超える住民を避難させる想定で実施されました。本訓練における新田原(にゅうたばる)救難隊の任務は、屋久島町内の病院に入院中の要配慮者1名を鹿児島市内までUH-60J救難ヘリコプターで搬送することでした。新田原救難隊は、平素においても、鹿児島県内に20以上ある有人離島から鹿児島市内のヘリポートまでの急患空輸を実施しています。今回の訓練では、その経験を活かし、地方公共団体などと協力・連携して任務を達成しました。今後いかなるときでも付与された任務を完遂できるように、引き続きこのような訓練に参加し、地方公共団体などとの連携強化に励みます。

屋久島町宮之浦陸上競技場に着陸したUH-60J

屋久島町
宮之浦陸上競技場に
着陸したUH-60J

要配慮者をUH-60J機内へ搬入

要配慮者を
UH-60J機内へ搬入

空自 西部航空方面隊司令部 国民保護専門官

防衛事務官 三浦 弘(みうら ひろし)

私は同訓練において、関係機関との連絡調整の任を命ぜられ、鹿児島県庁に設置された鹿児島県対策本部に国民保護専門官として派遣されました。

本訓練では、鹿児島県から要配慮者の避難にかかる支援要請を受けたことから、空自新田原救難隊と連携してUH-60J救難ヘリコプターの派遣に必要な調整を実施しました。

訓練に参加するにあたり、調整段階から地方公共団体などとの「顔の見える関係」を構築することで、本訓練を意義あるものにすることができたと思います。このような事態において関係機関との連携をスムーズに行い国民を保護するためには、日頃からの信頼関係が大切であることを改めて認識しました。

筆者(庁舎玄関前)

筆者(庁舎玄関前)