自衛隊の任務を迅速かつ効果的に遂行するため、防衛省・自衛隊は、陸・海・空自を一体的に運用する統合運用体制をとっている。また、宇宙・サイバー・電磁波といった領域を含め、領域横断作戦を実現しうる体制の構築に取り組んでいる。
自衛隊の統合運用を担う組織は統幕であり、その長は統幕長である。統幕長は、統一的な運用構想を立案し、自衛隊の運用に関する軍事専門的見地からの防衛大臣の補佐を一元的に行う。また、自衛隊の運用に関する防衛大臣の指揮は統幕長を通じて行い、自衛隊の運用に関する防衛大臣の命令は統幕長が執行する。その際、統合任務部隊1が組織された場合はもとより、単一の自衛隊の部隊を運用して対処する場合であっても、防衛大臣の指揮や命令は、統幕長を通じて行われる。
統幕は、自衛隊の運用に関する機能を担う一方、陸・海・空幕は、人事、防衛力整備、教育訓練などの部隊を整備する機能を担う。