近年、インターネットを介してSNSなどのツールが急速に普及し、誰もが、必要に応じて、数多ある情報から“特定の情報”へ容易にアクセスし、発信することができる時代になっています。
このように利便性が向上するなかで、膨大な情報が溢れるインターネットでは、正確な情報だけではなく、内容が事実と異なる誤情報、内容を意図的に捏造した偽情報、特定の事物への攻撃を目的とした悪意ある情報などが混然一体としており、情報の利用には危険とリスクが隣り合わせです。こうした時代において生きる我々は、一人一人が知識や判断力を身につけ、適切な情報の取捨選択ができるようになることが重要です。
そして、こうした情報の中には、国の安全保障そのものに重大なインパクトをもたらすものも存在しています。例えば、ロシアによるウクライナ侵略などにおいて、軍事手段に加えて、インターネットやメディアを通じた偽情報の拡散などによる影響工作といった非軍事手段が複合的に用いられています。
このように、安全保障上、日常の段階からの情報の真偽を見極め、そして、適切に対処することが重要となってきています。防衛省は、今後、SNS上において偽情報などの検知・ファクトチェックなどを行うとともに、偽情報などを検知した場合には、適切な対処を迅速に行うことで、わが国の安全保障に万全を期していきたいと考えています。