FOCUS1にあるような厳しい安全保障環境において、わが国を防衛するとともに、平和を創り出すために重要なのが「抑止力」です。
◆抑止力とは...他の国に対し侵略を思いとどまらせる力のこと
力を背景とした現状変更を阻止するためにも、抑止力は不可欠です。
●必要な防衛力を持つことで、自国への侵略はできないと他国に理解させ、侵略を思いとどまらせることが国家間や地域の安定化にとって不可欠です。
●強固な同盟により、第三国からの侵略に対し共同で抑止が可能です。
●ある国が有する抑止力をその同盟国などに提供することを「拡大抑止」と言います。例えば、米国はわが国に、同国の各種能力を通じて、拡大抑止を提供しています。
●条約などに基づき、侵略国に対して集団で対抗(経済制裁、軍事制裁など)する体制をとることも抑止力となり、NATOがその例です。
防衛力を十分に発揮するためには、平素から戦術技量や対処能力を維持・向上させる必要があり、訓練・演習はそのための重要な要素の一つです。
このことは、わが国の堅固な防衛態勢と強固な防衛意思を明示することにつながり、他国に侵略を思いとどまらせる抑止力として機能します。
◆防衛力により、わが国に侵害を加えることは容易ではないと相手に認識させ、脅威が及ぶことを抑止します。
防衛力を大幅に強化するため、令和4(2022)年度当初予算は、「防衛力強化加速パッケージ」として、令和3(2021)年度補正予算と一体して編成しました。
◆わが国の防衛力を主体的・自主的に強化しつつ、宇宙やサイバーを含む幅広い領域・分野において協力を深化し、日米同盟の抑止力・対処力を強化しています。