海上自衛隊第1護衛隊(神奈川県横須賀市)
第1護衛隊司令 1等海佐 平井 克英(ひらい かつひで)
私は、第3次派遣情報収集活動水上部隊指揮官として、護衛艦「むらさめ」を指揮し、2020年10月から中東海域における情報収集活動の任務に従事しつつ、同年11月、アラビア海北部において日米印豪共同訓練である「マラバール2020」に参加しました。
「マラバール」への参加は海上自衛隊として今回で9回目です。本訓練は、2017年からは日米印3か国の共同訓練として実施しており、今回は、これら3か国にオーストラリアを加えて実施されました。共同訓練の内容は、戦術運動という艦の操艦技量を高めるための訓練であり、情報収集活動を継続しつつ、共同訓練に参加しました。
このコロナ禍の情勢で、寄港地での防衛交流が出来ない中、民主主義や法の支配といった普遍的価値を共有する日米豪印の4か国の海軍種が緊密に連携していくことは「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化を進めていくうえで極めて重要であると考えています。
情報収集活動を通して、中東における日本関係船舶の安全確保に貢献するとともに、この「マラバール2020」を通して日米豪印という重要な4か国の防衛交流にも寄与できたことに第3次派遣情報収集活動水上部隊一同誇りに感じています。
訓練に参加する筆者
日米印豪共同訓練「マラバール2020」の様子