新型コロナウイルス感染症の拡大以降、諸外国との直接の往来が難しくなりましたが、電話やテレビ会議によるハイレベル会談、人との接触を伴わない洋上での共同訓練や、オンライン教育による能力構築支援などの手段により、これまで以上に積極的に防衛協力・交流を行ってまいりました。
特に、新型コロナウイルス感染症が国際社会で連携して対応すべき課題となり、自らに有利な国際秩序・地域秩序の形成や、影響力の拡大を目指した国家間の戦略的競争がより顕在化する可能性も指摘されています。こうした中、防衛省・自衛隊は、感染症対策を含む各種活動で自衛隊が得た知見・教訓の共有をはじめとする感染症対策協力を進めてきています。また、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」に賛同する国などをはじめとして、感染症拡大という状況下における偽情報に共に対処することを含め、法に基づく国際秩序を強化するための情報共有・意見交換を行ってきています。
今後とも、これまでの世界の平和と繁栄を支えてきた自由で開かれた国際秩序が揺らぐことのないよう、価値や利益を共有する諸外国との間で連携しながら、FOIPの維持・強化に向け、防衛協力・交流を推進してまいります。
新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、
例年以上に電話会談などを行う岸防衛大臣
オンラインで行う初の能力構築支援(カンボジア)