政府は、2013年4月に公表された沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画(統合計画)に基づいて、嘉手納以南の米軍施設・区域の返還を進めています。2020年3月には、キャンプ瑞慶覧施設技術部地区の一部(約11ha)が返還され、統合計画で「速やかに返還」とされている区域全ての返還が実現しました。返還跡地の利用については、北谷グスクを国指定による史跡とし、歴史・文化・自然と調和したまちづくりが計画されており、北谷町をはじめとする沖縄のさらなる発展が期待されます。
また、2017年7月に、市道用地とするために地元からの返還の要望が強かった普天間飛行場の一部土地(約4ha)が返還されたことに続いて、2020年12月には同飛行場の佐真下ゲート付近の土地の返還を実現しました。防衛省の補助事業を活用した市道宜野湾11号線は、普天間飛行場の佐真下ゲート付近で道幅が狭く急角度に曲がっているため、全線開通後に渋滞が発生することが予想されていました。この区域は、宜野湾市から、普天間飛行場の一部の土地を通る形で道路形状の変更を行うため、返還してほしい旨の要請を頂いていたものです。これらの土地の返還によって、市道宜野湾11号線が整備され、2021年3月には全線開通が実現しました。これにより交通状況の改善が期待されます。
現在、一層の返還を進めるために、嘉手納以南の米軍施設を嘉手納弾薬庫地区(知花地区)、トリイ通信施設、キャンプ・ハンセン及びキャンプ瑞慶覧へ移設する作業などを実施しているところです。今後とも目に見える形で、一つ一つ着実に結果を出すことによって、沖縄の負担軽減に全力を尽くしてまいります。
市道宜野湾11号道路開通式の様子(2021年3月)