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<VOICE>活躍する予備自衛官とその雇用主の声

医療法人社団直和会
理事長 猪口 正孝(いのくち まさたか)

我々の病院は東京都葛飾区にあり、地域医療への貢献と充実を目標に掲げて開業から17年が経過しました。地域の救急医療体制のさらなる充実を図ること、また東京都災害拠点病院に指定されたことを受けて、災害医療体制の充実を図る事が急務となり、大桃2佐を招へいしました。この度の令和元年東日本台風の災害招集に際して、彼に声がかかったことは雇用企業としても大変名誉なことと感じています。彼は病院救急の中心的な役割を担う職員だけに、不在になると影響が多くの部署に及びますが、彼が自衛官としての活動に専念できるよう、後顧の憂いなきように不在時の院内の体制を調節しました。彼の持っている日本国に対する思い、規律の維持や統制などは、他の職員への好影響が期待でき、実践してくれています。日本国のために働いている予備自衛官を雇用することで、間接的に日本国に尽くすことができていることをうれしく思います。

院内にて筆者近影

院内にて筆者近影

自衛隊東京地方協力本部
予備2等陸佐 大桃 丈知(おおもも たけとも)

私は現在医師の職に就いていますが、日本国の為に自身の職責を生かして尽くしたいと思い、予備自衛官補(技能)から予備自衛官に任官しました。予備自衛官として招集訓練などを通じて志を同じくするたくさんの仲間と知り合うことが出来た事は、かけがえのない財産となっています。この度の令和元年東日本台風の災害招集にあたり、理事長は「君にしかできないことがある。お国のために尽くしてきてください。」と、笑顔で送り出し、私の抜けた穴を調整してくれました。この思いに応えるべく、配属となった陸上総隊司令部医務官室において、全力で執務させていただきました。この活動は、自分だけの想いで成し得るものではなく、職場の理解と周囲の支えがあって初めて出来る事であり、かかわる全ての職員に感謝しています。我々を育んでくれたこの素晴らしい日本を守り、最前線で身を粉にして職務に就いている常備自衛官を支援できるよう、これからも研鑽を積み、その日に備えます。

予備自衛官制度は、自身が培ってきた職能を生かして日本国に貢献することが出来る仕組みです。志が同じ仲間がたくさんいます。一歩踏み出し、共に歩みませんか?

災害派遣において、医療支援活動に関する説明を行う著者

災害派遣において、医療支援活動に関する説明を行う著者