コラム

<VOICE>陸・海・空予備自衛官の声

震災で活動した予備自衛官に感銘を受けて

(予備自衛官補(技能・語学)出身) 予備3等陸曹 近江 遥(おおみ はるか)

私は、自衛官だった父の姿に憧れながら育ちました。一度は自衛官になる道を考えましたが、進学などの理由から諦めました。しかし数年後に予備自衛官補の制度を知り、普段の生活と両立できるか考えていた頃、東日本大震災にて自衛官とともに活動した予備自衛官がいる事に感銘を受け、応募を決心しました。
初めての予備自衛官補訓練は、全てが新鮮で別世界にいるかのような感覚でした。専門用語や統一された動作などに対応出来るか不安もありましたが、指導にあたる自衛官の方々の熱心な態度に応えようと、仲間とともに一生懸命学びました。
今後は、訓練を通じて諸先輩方から自衛官としてのノウハウを学び、最初の気持ちを忘れぬよう常に向上心を持って生活していきたいと思います。

現在、防衛省にて非常勤職員として働く筆者
現在、防衛省にて非常勤職員として働く筆者

日本の安全を支える自衛隊の力に

予備海曹長 三越 清道(みつこし きよみち)

私が予備自衛官を志望したのは自衛隊を応援したいという気持ちからでした。自衛隊を退職後、私は国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊事業に参加しました。青年海外協力隊とは開発途上国において、技術指導や教育支援を行うという日本の国際ボランティア事業です。私はフィリピンの地方自治体に派遣され、生計向上を目的に特産品製造やボランティアプロジェクトの構築支援を行いました。
フィリピンではいまだ反政府勢力の活動が活発な地域もあります。日本は世界の中でもとりわけ安全な国として挙げられますが、これは災害や有事の際にはいち早くかけつける自衛隊の存在が国民の安全・安心を守り信頼されているからだと再認識できました。私も予備自衛官の一人として、日本の安全を支える自衛隊の力になりたいと思います。

フィリピンにて現地の女性達と打ち合わせを行っている筆者(一番左)
フィリピンにて現地の女性達と打ち合わせを行っている筆者(一番左)

被災者の笑顔に励まされた支援活動

予備空士長 澤 裕人(たかざわ ゆうと)

11(平成23)年4月下旬、東日本大震災の被災者支援のため、予備自衛官制度史上初の災害派遣に招集されました。
事前教育も含め10日間という短い期間でしたが、その間、航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)周辺の被災地で入浴支援、給水・給食支援などをおこないました。
支援活動の際、被災者の方の笑顔に逆にこちらが励まされたことが特に印象に残っています。
今後も、有事の際には自衛官として能力を発揮できるよう、日頃から予備自衛官としての自覚を持ち続けたいと思います。

現在、民間の広告代理店にて勤務する筆者
現在、民間の広告代理店にて勤務する筆者
 
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