コラム

<解説>防衛用ロボットの研究紹介

戦闘行動、災害派遣など、きわめて厳しい環境で任務を遂行する隊員への被害を抑制し、生命を保持するために危険な任務を隊員に代わり行うことが可能な防衛用ロボットは効果的な装備品となる。
技術研究本部では、建物内や狭い隙間の偵察をするソフトボール大の手投げ式偵察ロボット、安全な遠隔地から爆発物を処理するための爆発物対処用ロボット、福島原発事故を受け不整地や階段での走行能力や放射線防護性を向上させた小型UGV※1、偵察警戒及び物資輸送での運用を想定した自律機能による支援を有する遠隔操縦式の無人車両、そして、入り組んだ場所を遠隔操縦で飛行し情報収集を行う小型UAV※2の研究を行っている。
防衛用ロボットは今まさに開拓されつつある新たな装備品分野である。遠隔地から隊員により操縦されて任務を遂行するロボットにとって、確実に動作するという信頼性が重要である。そこで、優れた民間技術を活用しつつ、運用場面を再現した実証的試験・評価を繰り返し、着実に改良を積み重ね、防衛用ロボットを早期に実現するために研究を進めている。

※1 Unmanned Ground Vehicle:無人車両
※2 Unmanned Aerial Vehicle:無人航空機
手投げ式偵察ロボットの概要
手投げ式偵察ロボットの概要
遠隔操縦式無人車両
遠隔操縦式無人車両
 
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