コラム

<VOICE>国作りへの貢献 -UNMIT派遣隊員の声-

東ティモール国際平和協力隊第4次要員(当時) 1等陸尉 舘野 智成(たての ともなり)

私は、12(平成24)年3月から9月まで、国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)軍事連絡要員として東ティモール東部のバウカウ県で活動しました。派遣期間中、大統領選挙および議会選挙が行われたため、それらに関する治安情報の収集が主要な任務でした。
東ティモールは、民主主義の歴史が短いこともあり、対立政党同士の争いによる治安の悪化が心配されていました。たとえば選挙演説で他政党の批判をすると、簡単に政党支持者同士の争いに発展する可能性がありました。このため選挙演説が行われるときは、「対立政党からの妨害はないか。」、「国家警察・選挙監視組織は安全確保をしっかり行っているか。」などを現地で確認するとともに、演説内容まで確認し、国連に文書で報告していました。幸いにして大きな事案なく選挙終了を確認でき、微力ながら国の形作りに貢献できたことをうれしく思います。
また今回の派遣は個人のみの派遣であったため、現地で食事を含め自活の必要があったこと、背景となる文化、考え方などの違いを尊重しながら他国からの派遣者および現地人と英語でコミュニケーションをとっていく必要があったことなど貴重な経験が多く、現職務を実施する上で自信となっています。

国連メダルを授与された著者(右端)
国連メダルを授与された著者(右端)
 
前の項目に戻る      次の項目に進む