コラム

<VOICE>“One Mission, One Team, One Goal”を合言葉に-UNDOF派遣隊員の声-

UNDOF司令部 先任兵站幕僚(当時) 3等陸佐 井上 雄一朗(いのうえ ゆういちろう)

私は、UNDOF(国連兵力引き離し監視隊)の司令部先任兵站幕僚(第17次要員)として、12(平成24)年2月から13(同25)年1月までの間、後方支援全般を担当する統合支援部で勤務していました。統合支援部は、輸送、補給、施設、地図情報、医務の各課から構成されており、私の任務は文民の部長および軍人の副部長の補佐として、主に各課の企画および調整などを実施する総括業務でした。
上司・同僚の殆どが外国人、さらに文民・軍人の混成組織という初めての経験であり、価値観や文化の違いから多くの困難もありました。しかし、“One Mission, One Team, One Goal”を合言葉に国籍および文民・軍人の壁を乗り越えて任務を完遂できたことは、私にとって大変貴重な経験となりました。また、派遣輸送隊などの撤収に際しては、UNDOF司令官や現地の方を始め、多くの方々から日本隊への慰労と感謝の言葉とともに、最後まで多大なご支援を頂きました。
このような賛辞と協力を得たことは、単に当時派遣されていた隊員のみならず、17年間の長きにわたりゴラン高原の平和と安定に貢献してきた日本隊の弛まぬ努力の賜物(たまもの)であり、その伝統の一端を担えた事を大変誇りに思っています。今後、この経験を様々な職務においていかしていきたいと思います。

UNDOF司令部内で兵站業務について調整を行う筆者(左から2番目が筆者)
UNDOF司令部内で兵站業務について調整を行う筆者(左から2番目が筆者)
 
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