コラム

<VOICE>世界の機雷戦部隊が集結 -米主催国際掃海訓練参加隊員の声-

第51掃海隊司令(当時)1等海佐 河上 康博(かわかみ やすひろ)

12(平成24)年9月、ペルシャ湾およびバーレーンにおいて、米主催国際掃海訓練および国際掃海シンポジウムが開催され、6大陸、30か国以上の海軍機雷戦部隊が参加する、これまでで初となる世界最大規模の国際的な掃海訓練に日本からも掃海母艦「うらが」、掃海艦「はちじょう」および水中処分員などが参加しました。この訓練で私は派遣部隊指揮官として日本部隊の指揮をとる栄誉に預かりました。
本訓練は、掃海および潜水に関する戦術技量の向上と参加各国との信頼関係の強化を目的としたものです。また、日米の共通戦略目標でもある海上交通の安全および海洋安全保障の維持にも寄与するものであり、日米同盟の深化やグローバルな安全保障環境の改善に資する側面もあったものと考えます。
これは、現地主催者の米海軍第5艦隊司令官から「本訓練の共通目標は、海洋の安全保障と安定である」との発言からもうかがえました。また、「本訓練を通じ、改めて海自機雷戦部隊の練度の高さ、プロフェッショナルとしての仕事ぶりに感銘を受けた」との言葉をいただきました。
今後も海自部隊の国際掃海訓練への参加は、海自のみならず日米同盟にとって有意義であると考えます。

派遣部隊指揮官として指揮をとる筆者
派遣部隊指揮官として指揮をとる筆者
 
前の項目に戻る      次の項目に進む